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【韓国】「ソメイヨシノと王桜は別種」とした国立機関の研究結果は、根拠不足…王桜の生物主権探し専門家フォーラム
・「西帰浦(ソキポ)春祝祭」事前行事として、「王桜の生物主権探しフォーラム」を開催
・キム・チャンス漢拏山生態文化研究所長のテーマ発表書、名前問題などを集中挙論
・討論者たちも国立樹木院2018年発表内容の誤謬を指摘… 「論難を自ら招き」
・「王桜自生地生態文化探訪」も実施… 王桜自生地の価値再発見
奪われた王桜の生物主権を取り戻さなければならないという声が、王桜自生地である済州で響き渡った。最近、王桜の起源論争の中心に立った国立樹木院に向けて、王桜の名称などを正さなければならないという主張も強かった。
20日、西帰浦市(ソキポシ)山林組合大会議室で開かれた「王桜の生物主権探し専門家フォーラム」では、このような声が続いた。フォーラムは、「文化都市西帰浦と共にする第11回西帰浦春祝祭」の事前行事として用意された。文化体育観光部と西帰浦市が主催して、西帰浦市文化都市センターと西帰浦春迎え祝祭組織委員会が主管した。
# 「奪われた名前『王桜』… 原状回復を」
この日の主題発表に乗り出したキム・チャンス漢拏山生態文化研究所長は、国立樹木院が変更した「王桜の名前」問題を集中的に取り上げた。これに先立ってキム所長は、4月にも記者会見を行って、このような問題を提起した経緯がある。
国立樹木園は、2020年に出版した国家標準植物目録(自生植物編)で、「王桜」を除いて「済州王桜」という名前を入れた。「王桜」は栽培植物目録に移した。2018年に発表した「済州自生王桜遺伝体解読」の研究結果を基にした。「済州王桜は、日本東京と米国ワシントンに植えられている日本王桜(※ソメイヨシノを指す)と明確に区分される互いに異なる植物」というのが主な内容だが、これを通じて済州自生王桜の国名は「済州王桜」、栽培王桜(※ソメイヨシノを指す。)は「王桜」に決めた。
キム所長は、王桜の名前が初めて記録された1949年の「文教研究叢書第2集我が国植物名鑑」に言及して、「王桜は済州島が原産地で、栽培することもあると確かに記録されている」と強調した。
さらに、「1968年の『天然保護区域学術調査報告書』(文化公報部)と1973年の『済州道文化財および遺跡総合調査報告書』にも王桜の名前が出ている」とし、「漢拏山に自生している木を基準にし、定名として定着してきた」と付け加えた。
キム所長は、「それでも、国家機関が『済州王桜』と改名して王桜を栽培植物と言ったのは、王桜が自生植物であることを放棄した」とし、「生物主権というのは排他的権利を付与することであるが、我が国領土内に王桜がないと宣言して、大韓民国主権が及ばない木にした」と強く批判した。
キム所長は、国立樹木院が遺伝体分析研究で「日本王桜はオル桜(※エドヒガン、[母系])とオオシマ桜(父系)で形成された人為雑種」と前提して、「日本王桜」を恣意的に認めた問題も指摘した。
キム所長は、「(人工交配で)王桜を作ったということは色々な疑問があり、日本でもこれを立証した人がいない」とし、「生物の起源は推定するものであって断定できない。それなのに、国家業務を管掌する機関が風聞を持って、政策決定をすれば良いのか」と反問した。
「済州道郷土遺産第3号」である梧登洞(オドゥンドン)王桜をめぐる議論にも言及した。この木は、国立樹木院が遺伝体分析対象にした済州の主要記念王桜5株のうちの一つで、日本東京に植えられた個体と遺伝的に同じグループを形成したと分析された。研究陣は、この木が栽培中に自然へと移動されるか脱け出したものと推定した。
キム所長は、「国立樹木院の研究論文には、このような内容が出てこない」として、「これは研究者たちが任意に言った話」と批判した。それと共に、「国立樹木院は、この木がどうやって栽培中に脱け出したしたのか解明しなければならない」として、「王桜の名前と自生状況を即刻、元の状態に回復しなければならない」と強調した。
(つづく)
キム・ジウン記者
漢拏日報
http://www.ihalla.com/article.php?aid=1653120763726576044