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【韓国の外貨準備】米国債をさらに「31億ドル」売却! 為替介入の原資に使ったか
2022年05月16日、アメリカ合衆国財務省から「合衆国公債の主要ホルダーの保有金額」のデータが公表されました。
韓国の03月末日時点の保有金額は「1,193億ドル」。前月末時点では「1,224億ドル」でしたから「31億ドル」分を売却したことになります。
『韓国銀行』が公表した03月時点での外貨準備高を確認してみます。以下をご覧ください。
(略)
03月はSecurities(証券類)が「-6億ドル」という結果になっていますが、実は合衆国公債は「31億ドル」売却していました。
差し引き「25億ドル」です。ということは減った合衆国公債の代わりに正体不明のSecurities(証券類)が25億ドル増えたわけです。
一方、Deposits(預金)は「-34億ドル」となっています。
合衆国公債の売却「31億ドル」がDeposits(預金)にいったん積み上がっているにも関わらず、前月から34億ドル減少ということは天地で「65億ドル」。
この65億ドルから「25億ドル」の謎のSecurities(証券類)を購入したとすると、40億ドルが合いません。消えたことになります。
どこへいったのでしょうか。
この03月の外貨準備高の公表時、『韓国銀行』はプレスリリースで以下のように説明していました。
(略)
上掲のとおり、「外国為替市場の変動性緩和措置」と書いていますが、これは「為替介入した」という意味です。
上掲は、ローソク足1本が1カ月の値動きを示す「月足」ですが、03月は一時「1ドル=1,247.35ウォン」までウォン安が進行しました。
『韓国銀行』はさすがに座視できず、ウォン安阻止のために為替介入したわけです。
為替介入時には外貨準備は減少します。ドルを売ってウォンを買わなければならないからです。その分のドルが溶けてウォンに換わりますから、外貨がなくなるのです。
あくまでも推測ですが、03月の為替介入の規模はかなり大きなものだった可能性があります。
残念なことに、それでもウォン安進行を止めることはできませんでした。
(吉田ハンチング@dcp)