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東京6大学野球 法大に“新エース”誕生 2年篠木健太郎が1失点完投14K、最速153キロ/法大4-1早大
https://www.nikkansports.com/baseball/news/202204090001184.html
<東京6大学野球:法大4-1早大>◇第1週第1日◇9日◇神宮
3年ぶりに2戦先勝による勝ち点制が復活したシーズンが開幕した。法大は篠木健太郎投手(2年=木更津総合)が14奪三振、145球で初完投。“新エース”の快投で早大に4-1で先勝した。
3連覇を狙う慶大は、リーグ戦初出場の宮崎恭輔捕手(3年=国学院久我山)が初打席で勝ち越し3ランを放ち、東大に逆転勝ちを決めた。
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篠木の堂々とした振る舞いは、まさにエースのそれだった。6回1死、打席には早大のドラフト候補、蛭間拓哉外野手(4年=浦和学院)。フルカウントから村上喬一朗捕手(4年=東福岡)のサインに小さく首を振った。自ら選んだチェンジアップで空振り三振。「僕が正面から見たフィーリングと(サインが)合っていなかった。(蛭間は)早大で一番いい打者なので、自分が首を振ることで、打者も考えると思うので」という冷静な策も見事にはまった。直球は最速153キロをマーク。キレのあるカットボールとチェンジアップを交えてリーグ戦初完投を決め「自分の感覚もよかった。試合を通じて楽しめた」と振り返った。
1週間前に、加藤重雄監督(65)から「いくぞ」と開幕投手を告げられた。重責だが「楽しみで、早く今日にならないかなと待ってました」という強心臓の持ち主だ。試合後に握手をかわした加藤監督は「耐えられる18番ができた」とエースの誕生を喜んだ。鮮烈な印象を残したが、篠木は「まだ初戦。チームのリーグ優勝、日本一へ与えられた役割を全うしたい」と、しっかりと次を見据えていた。【保坂恭子】
◆篠木健太郎(しのぎ・けんたろう)2002年(平14)5月7日、群馬県出身。小3から野球を始め、明和中では館林ボーイズに所属。木更津総合では1年春からベンチ入り。夏の甲子園3回戦の下関国際戦に抑えで登板した。2年夏から背番号1。法大では1年秋からリーグ戦出場。尊敬する人はDeNA三浦銀二。右投げ左打ち。177センチ、75キロ。