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快調・渋野日向子の「松山英樹」に重なる姿 力強いショットに見えた “剛のイメージ”
東スポWeb
渋野日向子(東スポWeb)
さらなる〝進化〟を見せた。米女子ツアー「ロッテ選手権」最終日(16日=日本時間17日、ハワイ州・ホアカレイCC=パー72)、70で回った渋野日向子(23=サントリー)が通算9アンダーの2位でフィニッシュした。優勝したキム・ヒョージュ(韓国)に2打及ばなかったものの、決勝ラウンド2日間はノーボギー。確かな成長を続けるプレーぶりから、あの男子メジャー王者に姿を重ねる声も飛び出した。
首位と1打差で迎えた18番パー5。2オンを狙った2打目はラフに落ちたボールが後ろにはねてグリーン手前バンカーへ入ってしまう。直後に首位のキムが3打目をピタリと寄せ、逆転優勝が厳しくなった状況でも、笑顔の拍手でナイスショットをたたえた。渋野は「あれはもう万歳。すごかった。あの状況で私は打てない」と勝者に脱帽するしかなかった。
2019年「AIG全英女子オープン」以来、そしてツアーメンバーとしての初優勝はお預けとなったものの、意義ある2位だ。4位だった2週前のメジャー「シェブロン選手権」では首位で迎えた3日目に77をたたいたが、今大会は風に苦しむ選手が続出する中、崩れることはなかった。来季の出場権などを決めるCMEポイントランキングは39位から15位に浮上。498・625ポイントを積み上げて今季の第一目標である同ランク80位以内(昨季80位は381・280ポイント)のシード権確保を確実にした。
大会ごとに成長を加速させる渋野のプレーぶりから、昨年の「マスターズ」でアジア勢初の王者となった松山英樹(30=LEXUS)をほうふつさせるとの声も上がっている。あるベテランツアー関係者は「今週のショットは力強かった。打ち方とかが同じというわけではないが、松山君のような〝剛〟のイメージだった」。この日の渋野のショットはパワフルかつ正確だったため、冷静なプレーに定評あるキムは〝圧〟を感じたようで、後半はボールを曲げてしまう場面も見られたほどだった。
さらに渋野が磨き続けるアプローチについても同関係者は「松山君レベルに近づいている」と指摘する。言うまでもなく松山の寄せる技術は、ショット力とともに米ツアーでトップクラス。例えば、この日の渋野はパーオンを逃した9番パー3、10番パー4でウエッジを駆使してチップインこそ逃すも、確実にピンそばへつけた。本人は「今年に入ってチップインする回数が多くて(アプローチに)いいイメージがある。パッティングよりウエッジのほうがオーケーくらいに寄せる数が多い。パターよりも寄るなと思ってやっていた」と手応えを口にした。
パッティングに課題を抱える松山のように、追いかける展開で13番の4メートル、15番は3メートルのバーディーパットを決められなかったとはいえ、〝松山化〟の印象を与えているのは進歩の証し。渋野は「個人的にはちょっと前進してるかな」と胸を張った。今週からは再び米本土へと戦いの場を移し、今季初勝利を目指していく。
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