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【仮想現実】「私はメタバースにログインしてからたった60秒で、集団レイプ被害に遭った」 被害は女性だけではない
ログインして60秒でレイプ被害に
メタバースにアクセスできるアプリ「Horizon」をメタ社が公開してからわずか2ヵ月後、メタバースの研究をしている心理療法士のニナ・ジェーン・パテル(43)というユーザーから、集団レイプを受けたとの報告があった。
パテルは自分の経験をオンラインプラットフォーム「Medium」に公開している。英紙「インディペンデント」などが報じるところによれば、経緯は次の通りだ。
「ログインして60秒後に、暴言と性的な嫌がらせを受けました。3~4人の男性アバターが私を取り囲み、自撮りしながら私のアバターをまさぐり始めたのです。離れようとしましたが、彼らは笑ったり叫んだりしながら後を追いかけてきました。彼らは執拗で、『本当は気持ちいいんだろ』『この写真でオナニーでもしろ』と怒鳴ったんです」
「Horizon」には、フェイスブックにアカウントを作り、ヘッドセットを買うことで、ログインすることができる。この仮想空間には膨大な種類の仮想アクティビティが用意されており、ライブや脱出ゲームなどを楽しむことができるという。腰から上のみのアバター(足はまだない)を作ればこの空間をリアルタイムで移動し、世界中からログインしている他の人々と交流することも可能だ。
「Horizon」などのメタバースは、没入感のある体験が売りと言える。そのため、目の前で起きたことが現実世界で経験したことのように感じられるのだ。そんなメタバースで起きた性犯罪について、被害を受けたパテルは次のように語った。
「この体験は本当に衝撃的でした。1996年ならともかく、2021年になってこんな軽蔑的な物言いをされるとは思ってもいなかったので」
そうした彼女の投稿に対するコメントも酷いものにあふれていた。「女性アバターを選ぶな。簡単に変えられるだろう」というものから、「バカ言うな、そもそも現実じゃない」「注目を浴びるための哀れな叫び」「アバターには暴行する下半身がない」といった、彼女の被害を軽く見る意見が少なくない。
さらに、パテルの話が報道機関に取り上げられると嫌がらせはエスカレートし、ソーシャルメディアやメールで殺害予告や罵詈雑言が寄せられるようになったという。