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昨オフ大量12選手が育成落ち…巨人・原監督の非情決断の背景にある「育成枠論」
東スポWeb
昨オフ大量12選手が育成落ち…巨人・原監督の非情決断の背景にある「育成枠論」
支配下再昇格が決定した巨人の高卒4年目左腕・横川凱投手(東スポWeb)
非情決断の背景にあった思いとは――。2位巨人ではドラフト1位・大勢ら新人が台頭する一方で、育成から支配下に復帰した鍬原拓也投手(26)と堀田賢慎投手(20)も奮闘中だ。そもそも昨オフに異例の大量12選手を育成に落としたのはなぜだったのか。編成トップにも君臨する原辰徳監督(63)には、確固たる「育成枠論」が存在した。
12日から那覇で初めて行われる巨人主催試合(DeNA戦=セルラー)に向け、チームは11日に移動。出発前の原監督は前日10日に完全試合を達成したロッテ・佐々木朗の話題にも触れ「(完全試合が)想像できないわけじゃないね。想像できるな。え~っ!? というんじゃない」とし、以前の対戦を回想しながら「(菅野)智之のボールが子供みたいなボールに見えた」と笑い飛ばした。
さらに、この日は高卒4年目左腕・横川凱投手(21)の支配下再昇格が決定。昨季は一軍で2試合に先発し、オフには育成登録となっていた。再出発組では2017年のドラ1・鍬原が手薄な中継ぎ陣を支え、ここまで7試合で無失点。19年ドラ1の堀田もトミー・ジョン手術を乗り越え、開幕ローテを勝ち取った。
近年の原巨人ではオフに戦力外を通告した後、育成選手として再契約するケースが増えている。FA選手を獲得した2年前は球界内の一部で「〝人的補償逃れ〟だろう」と物議をかもしたこともあった。しかし、FAを凍結した昨オフも12選手が育成落ち。キャンプインした今年2月時点で支配下は「61人」しかいなかった。大量に育成に落とした意図について、原監督は本紙にこう明かしていた。
「(育成という)フラットな世界から、〝自分にはこれだけのものがある(から支配下になる)〟という方がフェアなプロスポーツの世界だと思ってそうした。『いいじゃん、支配下で。でも、使う気はないよ』というような選手を支配下に置いているようじゃ、(他の)選手に対しての冒とくですよ」
育成落ちの理由は手術明けや実力不足などさまざまだが、それまでのキャリアを一度リセットさせ、横一線で競わせる。本当に実力があれば支配下に上げ、ダメなら落とす。簡単なようで簡単ではない重い決断で、鍬原は二度の育成落ちからはい上がってきた。編成権も持つ原監督が心を鬼にすることこそが、チームの調和を保つことにもつながると見ている。
「選手は日々成長しているし、チームも変わっていく。野球の場合は1年という短いスパン。僕たちはしっかりと見ておく必要があると思いますね」
今季支配下に復帰したのは鍬原、堀田、増田陸、香月を含め、横川で5人目となった。一度は地獄を見た面々がV奪回へのピースとなるか。
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https://news.yahoo.co.jp/articles/ce5403a80648235214ac322e23b1db3e077e645d