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阪神 チーム唯一の白星西勇輝「明日も自分の仕事をやり切るだけ」12日の敵地中日戦に先発
唯一の白星男よ、虎を救ってくれ! 阪神西勇輝投手(31)が12日の敵地中日戦に先発する。チームはわずか1勝で最下位に沈むが、その白星を完封でもたらせたのが背番号16だ。現在38得点はリーグ最少で、チームが長年苦手とするバンテリンドーム、しかも相手先発はエース大野雄と勝利への厳しい条件が重なるが、この男なら打破してくれるはず。開幕連敗を9で止めた右腕が、ファンの期待を胸に竜退治に臨む。
気温23度。甲子園は暖かさを通り越して暑かった。西勇は強い日差しを全身に浴び、本拠地での投手指名練習で汗を流した。プロ10度目の完封勝利でチームの開幕連敗を9で止めてから6日。チームは再び、黒星を重ねている。厳しい現実を打ち破れるのは、やはりこの男だ。
「前の試合が完封だったからというよりも、明日も自分の仕事をやり切るだけ。まだまだ良くなる可能性もある。自分の可能性にかけて、一喜一憂せずに落ち着いてやっていきたい」
開幕からの2試合で15回2/3を投げてわずか1失点で、防御率0・57はリーグトップ。抜群の滑り出しを決めた右腕に、再び連敗ストップの期待がかかる。
チームには逆風が吹き続けている。引き分けを挟む3連敗で乗り込むのはバンテリンドーム。4年連続負け越し中で、開場から24年間で5度しか勝ち越していない鬼門中の鬼門だ。中日は相手のコロナ禍で8日からのDeNA3連戦が中止。当初はその3連戦に登板予定だった大野雄が12日、柳が14日に回ってくる。リーグワースト38得点と貧打に苦しむ虎に、追い打ちをかけるように左右両輪の必勝ローテをぶつけられた。
特に阪神は大野雄に対し、過去33度の対戦で防御率1・87に抑え込まれて15勝を献上し、8度しか黒星をつけていない。さらにバンテリンドームに限れば、16度の対戦で黒星をつけたのは2度だけで9勝を献上している。西勇も大野雄との投げ合いはオリックス時代も含めて通算1勝2敗。12日も多くの得点を望めそうもないが「先制点を与えても、長いイニングを投げられれば。粘ったら同点だったり、逆転してくれる可能性もある」と泰然自若だ。
「この1試合にかけるというより自分の仕事をするだけ」。何度も繰り返したのは「自分の仕事」という言葉。任務を遂行し、負の流れを止める。【中野椋】
◆西勇の前回登板=5日4-0 DeNA(甲子園)序盤から走者を背負いながら、要所を締める投球を展開。2回には大和の二塁打などで1死二、三塁のピンチを招いたが、後続を断った。味方打線も初回に佐藤輝の1号2ランが出るなど、2回までに4点を援護。西勇は9回を投げ切り、7安打4奪三振完封勝利。118球の熱投で、20年9月17日の巨人戦以来、プロ10度目の完封勝ちでチームに待望の22年初勝利をもたらした。
▼阪神のチーム総得点38点はセ・リーグ最少。チーム打率2割3分と、得点圏打率2割1分3厘はともにワースト2位に沈んでいる。また左腕投手に対しては、チーム打率1割8分と沈黙。対右投手の2割4分9厘から見劣りする。球界を代表する左腕の大野雄を打ち崩し、反攻の契機にしたい。
▼バンテリンドームでは97年の開業以降、通算106勝187敗7分けで勝率3割6分2厘。借金は81を数え、負け越したシーズンは19度に及ぶ。昨季の同球場でのチーム打率2割2分7厘はセ本拠地別最低だった。
4月12日18:00よりバンテリンドーム ナゴヤにて中日ドラゴンズ戦!予告先発はタイガースが西勇輝投手!ドラゴンズは大野雄大投手です。先週の甲子園ではチームに今季初勝利をもたらす見事な完封勝利!頼れるエース右腕に再びチームの連敗ストップを託します!
#阪神タイガース #イチにカケル! pic.twitter.com/Xfg2T7yjBp
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