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【ウクライナ侵攻】ロシア軍、証拠隠滅か 都市全体を「絶滅収容所」とマリウポリ市長
ウクライナ側はこれまでマリウポリの死者を「5000人」と推計。ただ、市当局は6日の声明で▽もともと約40万人という都市の規模▽無差別攻撃による破滅的な状態▽ウクライナの精鋭部隊「アゾフ大隊」の激しい抵抗―などに鑑みると「民間人の犠牲者は数万人の恐れがある」と警鐘を鳴らした。
「悲劇の大きさは、ナチスの強制収容所以来となるものだ」。ボイチェンコ市長は、ホロコースト(ユダヤ人大虐殺)になぞらえて窮状を説明。「(ロシア軍は)都市全体を絶滅収容所に変えた。もはや(ロシア南部)チェチェンや(シリア北部)アレッポではなく、新たなアウシュビッツだ」と述べ、人道に対する罪に当たると訴えた。
2月下旬の侵攻当初に英メディアは、ロシア側が自軍の戦死者の増大を見込み、火葬装置を載せた大型トラックを持ち込んだと報じていた。ところが、ウクライナ国家安全保障・国防会議は今月4日になって「戦死者を火葬するためではなく、民間人に対する(戦争)犯罪を覆い隠すためだ」と指摘した。
ロシア軍が撤退した北部キーウ(キエフ)州ブチャでは、民間人とみられる多数の遺体が見つかり、国際的な非難が高まった。ブチャに隣接し、空港を擁するホストメリでも6日、住民400人以上が行方不明になっていると地元当局者が明らかにした。殺害の目撃情報は寄せられており、何らかの証拠隠滅の結果ではないかとの見方がある。
時事通信ニュース 2022年04月08日07時14分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022040701110&g=int