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阪神、“巻き返しの2大条件”は?OBが分析「優勝ないわけではない」全国の虎党も、諦めるのはまだまだ早い
■阪神 4ー0 DeNA(5日・甲子園)
開幕9連敗でセ・リーグワースト記録を更新していた阪神が5日、本拠地・甲子園球場でDeNAに4-0で勝利し、今季10試合目にして初白星を挙げた。
大きく出遅れた猛虎軍団だが、ここから17年ぶりの優勝を狙えるところまで巻き返すことは可能なのか。
現役時代にヤクルト、日本ハム、阪神、横浜(現DeNA)で計21年間捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏が分析した。
大型連敗を脱出に導いたのは、西勇輝投手の完封劇だった。
「これしかない、という展開でした。先発投手がしっかり仕事をして、打つべき人が打ったわけですから」と野口氏がうなずいた通り、西勇が9回を118球で7安打無失点に抑え、4番の佐藤輝明内野手はチームが1点を先制した直後の初回1死一塁から右翼席へ今季1号2ランを放ち、試合の流れを引き寄せた。
野口氏は「ここから巻き返す可能性は、普通にありますよ。さすがに優勝できるかと言えば、しんどいのは間違いないが、その可能性もないわけではない。優勝するチームだって年間50敗はする。スタートで9敗したくらいで諦めている選手はいないはずです。仮にいるとすれば、1軍にいる資格はありません」と断言する。
リリーフ陣の建て直し急務、野口氏が抑え転向を勧める投手とは
浮上の第1条件は、「エースの青柳(晃洋投手)が復帰し昨季並みに頑張ってくれること」と野口氏。
自身初の開幕投手を務めるはずだった青柳は、新型コロナウイルス陽性と判定され、登板を回避せざるをえなかった。
昨季13勝を挙げ最多勝に輝いた右腕は、2日のウエスタン・リーグ戦で実戦復帰し2回無失点。1軍復帰へ向けて第一歩を踏み出している。
第2条件は「リリーフ陣の建て直し」。
当初守護神として期待されていた新外国人カイル・ケラー投手は、2試合計1回1/3で5失点と結果を残せず、早々と2軍落ちした。
「8回はキャリアのある岩崎(優投手)に任せるとします。9回に関しては、矢野(燿大)監督は抑えに湯浅(京己投手)を当てると公言していますが、相手打者の右・左に応じて、手を替え品を替えながら、数で勝負していくという考え方でもいいのではないか」と見る。
さらに、根本的な解決策として「私見ですが、春季キャンプの段階から言っているように、僕は(ジョー・)ガンケル(投手)を抑えにするのが得策ではないかと今も思っています」と話す。
先発、リリーフ両方の経験を持つガンケルは今季、腰の張りで出遅れ、3日の巨人戦で先発として今季初マウンドに上がったが4回4失点と打ち込まれた。
「青柳が1軍に復帰するタイミングで、ガンケルを抑えに回すのは“あり”だと思います。(昨年11月に左肘のクリーニング手術を受けた)高橋遥人もおそらく5月には戻って来るでしょうから、先発の頭数は足りますから」と野口氏は提言した。
「開幕から流れが悪く負けが込みましたが、打線は去年より状態がいいくらいです」と野口氏は光明を見出している。
全国の虎党ファンも、諦めるのはまだまだ早い。
https://news.yahoo.co.jp/articles/cbc31366095d94402dc41cd4713eb2b0ae3b1e89