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【韓国】外国人投資家3カ月で7兆ウォン売る
今年に入って3カ月間に外国人投資家が売却した韓国株式が7兆ウォン相当を超えた。その結果、外国人投資家が保有するKOSPI上場企業株式の時価総額の割合も6年来の低水準に落ち込んだ。韓国証券市場を支える個人投資家、外国人投資家、機関投資家の3つの軸のひとつである外国人投資家の需給不安が大きくなり、証券業界では今年3000ポイントの回復も難しいという憂鬱な予測まで出ている。
韓国取引所が3日に明らかにしたところによると、1-3月期に外国人投資家は韓国株式7兆5692億ウォン相当を売り越した。このうち有価証券市場(KOSPI)は5兆4496億ウォン、KOSDAQは1兆8155億ウォンだった。特に外国人投資家は先月にKOSPIだけで5兆1174億ウォン相当の株式を売った。月間基準では昨年8月の6兆2566億ウォン以降で最大だ。
外国人投資家が保有するKOSPI上場株式の時価総額の割合もこの6年で最も少ない水準に落ち込んだ。3日基準でこの割合は31.61%で2016年1月28日の31.54%以降で最も低い水準だった。
外国人投資家が最初に売った銘柄は1月27日にKOSPIに上場したLGエネルギーソリューションだ。外国人投資家は1-3月期だけで2兆9471億ウォン相当売り越した。同じ期間の外国人投資家のKOSPI売り越し額5兆4496億ウォンのうち半分を超える。LGエネルギーソリューションの売り攻勢は利益確定のためと分析される。外国人投資家はLGエネルギーソリューションが上場した1月27日から2月3日までの1週間に1兆8049億ウォン相当を売った。1カ月間の義務保有期間が満了した2月28日から先月4日までに9962億ウォン相当を売り越した。売り越し金額のうち95%が2週間で売られた形だ。
LGエネルギーソリューションのほかにもサムスン電子が1兆168億ウォン、カカオが9667億ウォン、ネイバーが9570億ウォン、ヒョンデ(現代自動車)が8598億ウォン、サムスンSDIが8528億ウォンなど、1-3月期の外国人投資家売り越し上位銘柄となった。
外国人投資家が韓国株式市場から離れるのは市場の変動性が大きくなった影響だ。ロシアとウクライナの戦争が長期化して原材料価格が急騰し、米国が政策金利の引き上げに出て緊縮モードに突入した。こうした状況の中で輸出中心の経済構造により原油高や原材料価格の急騰に弱い韓国に対する懸念が反映されたと分析される。
ウォン安ドル高も「セルコリア」をあおっている。ハナ金融投資のイ・ジェマン研究員は「ウォン相場が1ドル=1200ウォンを割り込むウォン安になれば外国人投資家は韓国証券市場で売り越し転換する傾向がある。現在の1ドル=1215ウォン水準は韓国の大型株需給に不利な状況」と説明した。
外国人投資家の売り傾向が減らないことから証券会社は今年のKOSPI予想値を相次いで引き下げている。今年初めの予想見通しから200~400ポイントほど下方修正している。大信証券は2500~3180ポイント、元大証券は2550~3150ポイント、教保証券は2550~3050ポイントと予想する。KB証券は目標指数をこれまでの3600から3250に引き下げた。
最も低い予想を提示した教保証券リサーチセンター長のキム・ヒョンリョル氏は「米国のインフレ(物価上昇)レベルが予想を上回り米連邦準備制度理事会(FRB)が予想より早く緊縮にスピードを出しているところにロシアとウクライナの戦争も予想外だった。3月末にKOSPIが2700ポイント水準まで反騰したが、楽観的に予想しても年内の3000ポイント奪還は容易ではないだろう」と分析した。
4/4(月) 7:30配信
中央日報
https://news.yahoo.co.jp/articles/5e57d0d548ca725e7fdfd0871a6b9eb3af3235ca