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【韓国に対する愛情はないのかと叫ぶだけ】韓日の歴史対立、共同研究で解決しよう
▲ 来年から主な学校で使用されることを目標に日本の文部科学省に検定を申請した日本の高等学校の教科書が、韓国の領土である独島(トクド)を『竹島(タケシマ=日本が主張する独島の名称)』と表記している。(聯合ニュース)
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先月29日、日本の高等学校の教科書検定の結果が発表された。例年行事のように、我が政府は在韓日本大使官の関係者を呼び出して抗議をした。このまま行けば来年も、再来年も同じ事が繰り返されるだろう。
韓日間の懸案となっている日本軍 “慰安婦” と強制動員問題に対する日本の教科書の記述を見れば、両国間の歴史認識の違いは広がり続けていくだろう。今回の検定で重視されたのは学界の研究成果をどう反映するのかではなく、日本政府の公式的な見解を反映したか否かだった。すでに両国政府間の意見対立が教科書を通じ、未来の世代に拡大再生産される段階に移ったと言える。
強制動員の大法院(最高裁)判決による日本企業の資産の現金化問題と、日本軍 “慰安婦” の韓日合意の継続措置の問題などは、韓日両国が政治的解決策を模索して区切りをつける可能性もある。仮に政治的解決策を模索できなかった場合、法的手続きによって一段落するだろう。だがしかし、未来の世代を含む両国民間の認識の違いが広がり続けるなら、問題がいつ、どこで、どういうふうに爆発するか分らない。
隣国と歴史認識の違いと領土問題で対立はしているが、経済的関係が親密な状況で安全保障や環境など、幅広い分野で協力関係を確立すべきだという考えには、多くの人々が共感するはずだ。この考えは、今回の検定を通過した日本の教科書に記述された文章をそのまま持ってきたものでもある。それならば、協力関係を確立するために何をすべきなのか?
これまで歴史対立を解消するための方案として、推進されたことの一つが共同研究である。韓日両国政府は2001年から『韓日歴史共同研究委員会』を設け、2度にわたって共同研究を行った。民間次元でも様々な共同研究が行われた。
共同歴史研究は教科書問題をはじめ、韓日間の歴史対立を一度に解決できるオバケのこん棒(打出の小槌)ではない。ところが、過去には共同研究をオバケのこん棒(打出の小槌)と勘違いして過度な期待をしたせいで、その成果に失望したりもした。その結果、共同研究を持続的に推進する動力を失った。
歴史の共同研究は、協力と対話の慣行を蓄積して行く過程である。したがって、多くの試行錯誤を体験することもある。目に見える短期的な成果を要求してもならない。安易に中立的な合意を引き出すより、まずは違いを明確にする必要がある。その違いがなじぇ生じるのかを、真剣に悩まなければならない。
韓日が歴史対立を解消するための方案として共同研究を推進するのなら、先にこの研究を長期的かつ持続的にできるよう、制度的な保障をすることが必要である。このような安定した基盤の上で相互理解の幅を広げていけば、両国の歴史認識の違いも減るはずだ。
韓国日報(韓国語)
https://www.hankookilbo.com/News/Read/A2022033110480002343?