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ひろゆきが思う「子どもに『戦争』を教える際に絶対にやってはいけないこと」
日本屈指のインフルエンサー・ひろゆきが鋭く切り込む問題で最近注目を集めるテーマが「教育」だ。初の教育&子育て論本『僕が親ならこう育てるね』も続々重版し、話題を呼ぶなか今、多くの親が思い悩む「戦争の伝え方」について、ひろゆき氏が語る。
◆子どもに「戦争」を上手に伝えるには?
最近のメディアはロシア・ウクライナ問題で埋め尽くされています。加えて北方領土や尖閣など日本が戦争にさらされる可能性を示唆する報道もありますが、子どもに戦争をどう伝えるかは、親の悩むところです。
子ども支援学が専門のある教授によれば、ショックの大きい映像などを目にし続けるのは過度な不安やストレスになるそうです。戦争に巻き込まれて子どもまで死ぬ可能性があると知れば、不安になるのも無理はありません。
子どもが自発的にネットで戦争について調べようとすることもあると思います。その場合、凄惨な画像やフェイクニュースが出てきますが、24時間監視できない以上、ネット検索を止めるのは無理な話。
もし子どもが調べたことの事実をしっかりと受け止められるのであれば、きちんと知っておいたほうがいいので、無理に止めるのではなく、親が一緒になって調べつつ、妙なデマサイトに流されないようにしてあげるのがいいと思います。
そして、「戦争にならないよう大人たちもいろいろ頑張っている」と伝えて安心させてあげることが大切。そのためには「なぜ戦争をしているのか?」をきちんと伝える必要があります。
◆役に立たなそうな日本ユニセフ協会の見解
日本ユニセフ協会は大人が気をつけるべきこととして「子どもが何を知っていて、どう感じるかを知る/落ち着いて、年齢に応じた対応をする/偏見や差別ではなく、思いやりを広げる/支え合う行動に注目する/会話を終えるときには丁寧にする/ニュースに触れすぎない/見守り続ける/自分(大人)自身が落ち着く」と伝えています。
しかし、綺麗事を並べているだけで、実際にどうするかは書かれていません。こういう文章は大人が気持ちよくなるだけで、あまり役に立たない気がするのです。
◆具体的にわかっている事実をわかりやすく伝える
なので、僕なら「無関係の子どもを殺すのはよくない」「爆撃は悪い」という、個別具体の行動に対しての善悪を伝えます。
中学生ならまだしも、10歳くらいまでの子どもは複雑なことを理解できませんし、単純に物事を考えがち。一歩間違うと変な誤解をしてしまう可能性もあります。
だから抽象的なことではなく、具体的にわかっている事実をわかりやすく伝えるほうがいいと思います。
◆ウクライナで起きている事実を伝えるとしたら?
今回のロシア・ウクライナ問題を伝えるとしたら、こんな感じです。
※ ※ ※
話し合いで解決できないとき、殴り合いの喧嘩になるのは、子どもでも大人でも変わりません。
ロシアは、ヨーロッパ内に反ロシアの国が増えるのを止めたいけど、仲良しだと思っていたウクライナも反ロシア側に入ろうとしていて苦々しく思っていました。
プーチン大統領は、「ウクライナ政府が反ロシアに傾いているのはアメリカのせい。民衆はロシアに親近感を持っているから、ウクライナ政府を倒せば民衆は喜んでロシア側になびく」と思っていたようです。
そして、軍事大国であるロシアがウクライナに侵入すれば、すぐに負けを認めると思ったのですが、実際はウクライナの民衆は徹底抗戦だし、ロシア兵もウクライナを攻める気があまりないこともわかってきました。
プーチン大統領の誤解が原因で始まったものの、面子もあってロシアは負けを認めることができず、両国ともボロボロになるまで戦争を続けてしまっているんですよね。
※ ※ ※
書いていて思いましたが、難しいですね。一つ言えることは、立場や集団を善悪で括って説明してはいけないということ。経緯の説明を省いて「ウクライナがジェノサイドしてロシアを煽った」「ロシアが悪い」とだけ言うのはよくないと思うのですよ。
【ひろゆき】
西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。『僕が親ならこう育てるね』という初の子育て論本が発売。著者印税は児童養護施設へのパソコン寄贈に充てられる
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