あわせて読みたい
巨人・原監督 開幕戦は冷や汗発進にあらず キャンプ中に「うなぎつかみ」から得た勝負の極意
東スポWeb
してやったりの開幕戦となった巨人・原監督(東スポWeb)
上々スタートだ。巨人は25日の中日との開幕戦(東京ドーム)を4―2で制し、白星発進を決めた。ドラフト1位ルーキー・大勢投手(22)が、球団史上初となる開幕戦でプロ初登板初セーブをマークするなど実り多き一戦となった。原辰徳監督(63)にとっては指揮官として16年目の船出。進化の歩みを止めない原監督は野球どころか人間以外の生物からも教訓を得ていた。
最後はハラハラだった。守護神に抜てきされた大勢は2点リードの9回から登板し、二死満塁のピンチを招きながらも無失点。先発した菅野は6回2失点の粘投で、球団新記録となる開幕戦5勝目を挙げ、新助っ人のポランコも難敵の大野雄から3安打1打点の大暴れだった。
原監督は大勢に「今日に関しては最高でしょうね。(ピンチの場面も)乗り越えなければいけないところだし。僕たちがあてがったわけじゃない。クローザーというところに自分で上がってきてくれた」とまずは合格点を与え、ポランコにも「向こうの先発投手には毎年苦しめられているわけでね。初顔合わせで打ってくれたというのは非常に大きい」とご満悦だった。
チームの白星とともに原監督も新たなスタートを切ったわけだが、「素直さ、謙虚さ、ほがらかさ」のモットーは変わらない。むしろ16年目を迎えても、新たな知識を吸収し、進化を遂げようとする精神はむしろ加速している感すらある。今年の春季キャンプ中にはこんなひと幕もあった。
球春到来を告げる2月1日に今年もキャンプ地の宮崎から数々の特産品を贈呈され、その中の一つだったうなぎのつかみ取りに挑戦した。悪戦苦闘しながら最終的には成功したが、原監督はこの〝異次元対決〟から一つの教訓を見いだしていた。
「1匹であんなに時間がかかる。コツがあるんだろうね」とバトルを振り返りつつ「あれはヌルヌルしているからじゃない。うなぎって、胴体に筋肉がある。筋肉が収縮している」とうなぎの生態に言及しながら難しさを分析。そして、戦いを難しくさせてしまった原因として自身が取った言動をこう反省した。
「勝負ごとは(相手を)怒らせちゃいけない」
というのも、チャレンジ直前までうなぎはいけすの中で「死んだふり」(原監督)していたかのようにおとなしかった。しかし「元気ないな」と挑発めいたセリフを吐いた途端、うなぎは一気に暴れだし、勝負を長引かせる結果となってしまった。
〝戦闘モード〟になかった相手に自らスイッチを入れては、思わぬ反撃を招くケースもある。眠っている相手は、やはり眠らせたままにしておくのが勝負の鉄則だ。うなぎの教訓を一段と肝に銘じた影響もあったのか…。
開幕前日の24日に「打倒・巨人」に執念を燃やす立浪監督について問われると「ドラゴンズとはいろんな意味で名勝負をたくさんやってきました。そういう意味で立浪新監督のもと、新生ドラゴンズと戦えるというのはジャイアンツにとっても私にとっても非常に楽しみ」と慎重に言葉を選んでいた。
何はともあれ、まだペナントレースは始まったばかり。一喜一憂することなくV奪回に向けて歩みを進めていく。
https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/r/iwiz-amd/20220326-04086668-tospoweb-000-4-view.jpg
https://news.yahoo.co.jp/articles/a9429e0950a2e62aefaf13fb55088ec17496ff93