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【軍事】 旧ソ連軍に所属した評論家が指摘 「ロシア軍はあと2週間しかもたない。兵器の補充は不可能。戦術核を使用する確率は五分五分」
アゼルバイジャンの軍事評論家アギーリ・ルスタムザデ氏はロシア語の独立ニュース動画サイト“Newsader”でロシア軍の侵攻は準備に欠けた非常識な戦術だったと断じた。
ルスタムザデ氏はアゼルバイジャン軍に30年勤務し、ナゴルノ・カラバフ紛争などの実戦経験もある、ロシア軍の内情を知る軍事専門家だ。
3月19日のアップ以来、視聴数は3日間で110万ビューを越えている。以下、ルスタムザデ氏の分析を紹介する。
現状での懸念はベラルーシ軍が参戦し新たな戦線をキエフの北西部で開くことだ。ベラルーシ軍は2万の兵力を有する。
ロシア軍について言えば、この20~30年、シリア以外では精密誘導などの最新鋭兵器を使ったことがない。
兵力と兵器の数では世界で2番目の軍事大国だが、新しい戦略での戦闘も行っていない。歩兵と戦車隊中心の第二次大戦と同じ戦術だ。
現在の劣勢は、戦争計画段階での失敗の結果だ。航空機を使った通常の攻撃であれば全く別の結果になっていたはずだ。
この「特別軍事行動」は失敗するだろう。戦争計画を立てた段階では、ウクライナの民衆とウクライナ軍の抵抗を計算していなかった。これは許されない過ちだ。
ウクライナ側にチャンスはある。地上戦で、接近戦を避けて待ち伏せ戦を展開することだ。教科書のような防衛戦だし戦術も正しい。結果も出している。
ロシア軍は北と南から侵攻しているが、北は損害も大きく、防衛に入っている。近いうちに敗北するだろう。
まずロシア軍は、精密誘導兵器の数が限られている。通常兵器はやまほどあるが、精密誘導兵器は少ない。
精密誘導兵器は主に核弾頭を装填して使う想定で、通常弾を載せることは想定されていない。
ビンニツィア軍事空港に8発の高価なミサイルを使ったが、巡航ミサイルは最も高価な武器だ。システムが複雑で、一発がパイロットのいない一機の航空機のようなものだ。きわめて高価だ。
もし平時に軍が1万発の発射訓練を行っていると仮定すると、戦時には最低でもその100倍の弾薬を使う。経済の動員が必要なのはそのためだ。
旧式の兵器弾薬はまだ1 カ月は持つだろうが問題は別の点にある。戦車のエンジンの交換、保守、大砲の交換が必要になる。
たとえ巡航ミサイルがもっと必要になっても短期の補填は不可能だ。長い時間がかかる。戦術の立案段階の失敗は戦術では補えない。
ロシア軍の不利な形勢を戦術の変更で立て直すことはできない。
現在、ロシア軍参謀本部では、弾薬生産などの現場の尻を叩いているが、それは侵攻前にやるべきことで、もはや手遅れだ。
三交代制にしたところで、すぐに成果は出ない。1~2週間はかかる。その間にウクライナにはロシア兵がいなくなってしまうだろう。
兵員数からすれば、今のロシア軍はもうアップアップだ。ウクライナ軍の出方にもよるが、遅かれ早かれロシア軍は負ける。
ウクライナ軍は装備も兵器も弾薬も豊富だ。ウクライナ軍の志願兵はよく訓練されている。この8年でドンバスなど紛争地帯をローテーションで回り戦闘経験も積んでいる。戦闘経験を積んだ兵士は貴重だ。
ロシア軍の兵士や将校は何のために自分たちが戦うのか、疑問を持っている。そんな兵士にどんなモチベーションがあるだろう。
人間は何のために戦うのか、つまり何のために死ぬのかがわからなければ、士気が上がるわけがない。この戦争はあらゆる常識に反する作戦だ。
軍人はみな、ロシアはウクライナに侵攻しないと思っていた。しかし侵攻した。
わたしはロシアが小出力の限定核を使用する確率は五分五分だと思う。もしロシアが戦術核を使ったら、ウクライナにもNATOにも防御の手立てはない。
限定核の場合は2キロ四方だけに被害を限定することも可能だ。しかし、たとえロシアが限定核を使っても、NATO諸国は手を出さないと思う。
エネルギー全面禁輸をかけるだろう。そうなればロシアは一年で崩壊する。米国でさえ核による報復はしないだろう。
なぜならロシアが核攻撃を受けた場合、〈死の手〉というシステムで、アメリカだけではなく全世界に向けて核ミサイルが発射されるシステムになっているからだ。
それはオートマティックであって、ON、OFFが可能なものではない。核攻撃を受けたと認識した瞬間、自動的に発動される仕組みだ。これが始動すれば地球の破滅を招く。
ヤフーニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/8b341b47a68c032a3cbd10bf491edb0116932411?page=1