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阪神・糸井が明かす佐藤輝への「特別な思い」 近大アベック弾「打ちたい」
阪神の糸井嘉男外野手(40)が21日、デイリースポーツの開幕直前インタビューに応じた。オープン戦で打率・346の好成績を残し、開幕スタメンが濃厚な状況となっている『超人』は、「特別な存在」と語る近大の後輩・佐藤輝との“近大アベック弾”へ意欲を見せる。さらに秋には最高のチームメートとともに歓喜の瞬間を迎えたい-そんな強い思いをにじませた。
◇ ◇
-開幕が近づいてきた。気持ちの高ぶりは。
「ワクワクしていますね。でも、もうすでに緊張感のある感じで僕はやってますから」
-オープン戦終盤には「自分の中ではもうすでに開幕している」とコメント。
「正直レギュラーでもないんで。まずチームに認められるように、結果っていうのを出さないと2軍もあるっていう立場。それはやっぱり結果を求めてもちろんやってましたね、早い時期から」
◆糸井はオープン戦12試合の出場で2本塁打、7打点をマークし、打率・346。見事に結果を出し、開幕戦のスタメン左翼が確実な状況となっている。
-オープン戦で打撃好調。開幕スタメンへの手応えも。
「そうですね。開幕だけが全てじゃないんですけど、143試合あるので。でもやっぱりスタートから出るっていうのは、野球選手でいる限りはそこを目指すのは当たり前やと思うし。そのために僕はもう2月から結果も求められている立場なので、キャンプから若い子と一緒にやってきたっていうのも自信になりますし。それはもう1シーズン終わるまでは続くと思いますね、はい」
-佐藤輝もオープン戦で絶好調。糸井選手から見ても魅力のある選手か。
「それはもう去年入った時から、みんな思ってたと思うんですけど。やっぱ人にないものを持っているし、人にできないことができるし。まあ、ほんまにギータ(ソフトバンク・柳田)とか、そういう日本を代表するようなバッターになってもらわないと困ります」
-そういう思いがあるから柳田やオリックス・吉田正にも会わせた。
「あいつも色々と追求しているし、自分で考えてやっている。そういう面でああいう球界トップクラスのバッターを交えて練習をやるっていうのは、絶対にプラスになると思うんでね。それは僕にとっても」
-後輩の中でも特別な存在。
「やっぱり大学の後輩でもあるし、特別な思いがありますね。この先もホームランを打ったり、すごい成績を出すようになると思いますし。まあ、僕も一緒にやってる間に一回優勝したいなって思ってますよ。“近大アベック弾”も打ちたいしね。俺次第やけど…(笑)」
-キャンプ最終日の集合写真がすごくいい雰囲気だった。チームのムードは?
「やっぱ近本、健斗(糸原)、キャプテン坂本とか。僕は年が結構、離れてますけど、すごいいい選手ですし、リスペクトもあるし。あいつらがああやって率先して盛り上げたりしてくれることで、チームもいい状態になってますね」
-この仲間と優勝という思いが強い。
「そりゃ、もちろん!」
-矢野監督の退任でさらに思いも強まっている。
「そりゃもう…みんな気持ちは一つやと思います!!」
-打撃好調の要因は。力みのないスイングに見えるが。
「藤井さん(1、2軍巡回打撃コーチ)に新しく加わってもらって、色々と新しい理論だとか体の使い方っていうのは、ここまでやってきて初めてのこともありますし。それにちょっと僕の中でも新しい感覚っていうのがあるんで。やっぱ面白いですよね。奥が深いっていうか」
-オフには「軟体動物なる」と柔軟性を出すことに力を入れてきた。それも要因の一つか。
「まあそうですね。40歳になると体も硬くなってくるし。そういうのが一番の好調の要因になるんかな」
-近年は両足に故障を抱えていた。その不安がなくなったことで下半身の踏ん張りなども出てきている。
「それでやっぱり練習もできる。走れる。本当に悪かった時は練習もままならなかったし、走り込みも全然できなかった。もちろん踏ん張れなかったっていう時期もありましたけど、今はもう練習からしっかり足を使ってできているっていうのはあります」
-ケガを抱えている時期が一番苦しかったと思うが、乗り越えられたのは昔、投手から野手に転向して人一倍努力した経験も生きている。
「やっぱ初心っていうのは、僕の中では野手に転向した時の、あの(日本ハム2軍の)鎌ケ谷って場所の出来事で…野球人生では一番濃密だったかなと思いますね。それは終わった時にも、そこが一番思い出になるのかなと思うぐらい。手がバットから離れないくらい、とにかく振ったんで」
(続けて)
「それと同時に、このプロ野球の世界の本当に厳しいというか、ドラフト1位で入って2年でピッチャーダメだよって言われたんで。そこから僕も気持ちが本当に真剣になったというか。これじゃダメだと思った時期でもあるので…」
-今年のキャンプでは若手に交じってフルメニューをこなした。“自分に勝てた”という手応えはあるか。
「キャンプで勝ったってこと?そうですね。楽しかった(笑)」
-ケガをしていたときなどは個人メニューが多かった。みんなと一緒にやるのは気持ちの面でも違う。
「そうですね。なんか、あのー妥協しちゃうから。まあ、みんなが動いてる姿見たら僕も動けるんで」
-これだけ順調に、不安なくシーズンを迎えられるのは久しぶり。
「体の面で言うとそうですね」
-40歳になって体も変わってきている。特に気をつけていることは。
「ますますケアは多なってるし。うん、色々と疲れをためへんようにとか、そういうのは考えてますね。まあでも、ずっとやってきたことやしね。やっていること自体はあんま大きくは変わらんかな」
北村記者「ビッグ3(スクワット、デッドリフト、ベンチプレス)の重量は?」
「いいからオマエもう。オレもう“筋肉キャラ”やめるから。軟体動物なる言うとるやろ(笑)」
北村「コロナ禍の中で今の生活の楽しみは?」
「むずいよね。ご飯も行かれんし、むずいよね。楽しみ?なんやろ?まあ、野球になるんかな」
北村「先日の福岡遠征前には難波のジムへ行った写真をSNSに上げていた。やはり筋トレも息抜きに…」
「そやなあ…って結局、筋トレやってるやないかって…ハッハッハッ!!」
◆糸井&佐藤輝の“近大アベック弾”
【1】21年5月7日・DeNA戦(横浜) 4番に座った佐藤輝が四回無死の場面で中川から右方向へ10号ソロ。糸井は六回2死からシーズン1号となるソロをバックスクリーン左へ放り込んだ。
【2】22年3月15日・ソフトバンク戦(ペイペイドーム) 今年のオープン戦でも競演。糸井が石川から六回に2号ソロを放てば、佐藤輝は笠谷から七回2死一塁の場面でオープン戦1号となる2ランを右翼席へ運んだ。
【ブレないデイリー】今日の一面
阪神・糸井が明かす佐藤輝への「特別な思い」 近大アベック弾「打ちたい」
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