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サッカーとゴルフが融合!新スポーツ人気!「フットゴルフ」競技人口もじわじわと増加!
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サッカーとゴルフを組み合わせた「フットゴルフ」が近年、盛り上がりを見せている。国内では公式戦が毎月開催されており、競技人口もじわじわと増加。幅広い世代が楽しめるスポーツとして注目が集まる。その魅力に迫った。
【写真】カップの大きさはゴルフの5倍
広大なゴルフ場でサッカーボールを思い切り飛ばす。狙うのはグリーン上の大きなカップ-。京都市出身の山下えりい選手(24)は、サッカー場では味わえないその爽快感にはまり競技を始めた。
小学5年からサッカーを始め、京都精華女子高(現京都精華学園高)2年時には全国高校総体(インターハイ)で準優勝を経験した。フットゴルフとの出会いは2020年9月。競技普及のテレビ番組のオーディションに参加し、同月のジャパンツアーで2位に入った。
ドライバーはインサイドキック、パットはトーキックと使い分け、サッカーで培った正確さでカップに沈める。「めちゃくちゃ気を使ったスルーパスを蹴る感覚」。当初はサッカーとの違いに戸惑いもあったが「リスクを見ながらコース攻略を考えるようになって奥の深さを知った。サッカーと違い個人の結果や成長が見えるのも魅力」と語る。
山下選手はJ3のFC岐阜に所属する。同クラブは19年にJリーグで初めてフットゴルフクラブを設立した。必要な道具が少なく老若男女が取り組めることから地域振興や普及の可能性を見込む。岐阜フットボールクラブの林幹広取締役は「地方のクラブはビッグクラブと同じことをやっていても難しい。差別化を図る中でフットゴルフもその一つ」と意図を語る。
14年には日本フットゴルフ協会が設立されたが、ゴルフと比べると人気も大会規模も雲泥の差だ。海外ではプロ選手がいて数百万円の賞金が出る大会もあるが、ジャパンツアーでは男子の賞金は2万円、女子の賞金はない。
最大の課題は競技場所だ。関西でフットゴルフのコースを設けるのは甲賀市のローズゴルフクラブと大津市の皇子山カントリークラブのほか兵庫県に2カ所だけ(2月時点)。全国で20カ所程度。山下選手は「一度体験すれば魅力は伝わるが、身近にプレーできる環境がない」と嘆く。
紳士のスポーツとして服装の取り決めなどもあるゴルフ場を、若者の多いフットゴルファーが利用することに懸念を持つゴルフ場も少なくない。皇子山カントリークラブでは、クラブハウス内はゴルファー優先にしたり、フットゴルフ利用者に事前にマナーの説明などを行ったりしている。松崎英稔支配人は「従業員が間に入って双方が楽しめる環境作りをしている」と話す。
ただ、同協会としてゴルフ場に対してコース設営を積極的に呼び掛けているわけではないという。その狙いを松浦新平会長は「無理に増やすのではなく次世代につなぐ意識。今は地固めの段階」と語る。ゴルフと共存し、スポーツ文化として根付かせることを命題に、時間をかけて普及させる狙いだ。一方で「ゴルフとサッカーというメジャースポーツを掛け合わせたスポーツは他にない。いずれはゴルフに並び、越える可能性もある」と自信ものぞかせる。
■フットゴルフ 基本的なルールはゴルフと同じ。ボールは5号球(直径22センチ)を使用する。カップは直径53センチでゴルフの約5倍。芝を保護するためスパイクの着用は禁止。2009年にオランダでルール化された。18年、モロッコで開かれた第3回ワールドカップには33カ国計約500人が出場するなど急速に普及が進んでいる。国内では14年に日本協会が設立され、現在21カ所のゴルフ場でコースが設けられている。
京都新聞 3/6(日) 15:01
https://news.yahoo.co.jp/articles/0fc845d407c7c1685e9f697a2bda84f119eb3356