あわせて読みたい
阪神・佐藤輝が描く脅威の成長曲線 「『令和の三冠王』になれる」伊勢孝夫氏は落合氏と姿重ねる
東スポWeb
2回、3ランを放つ阪神・佐藤輝(東スポWeb)
阪神・佐藤輝明内野手(23)が16日のソフトバンク戦(ペイペイ)に「4番・右翼」として先発出場し、2戦連発となる2号3ランを含む2打数2安打3打点3四球。虎の規格外男がシーズン開幕前10日を切った今、本格的に状態を上げてきた。本紙評論家の伊勢孝夫氏も打席での確実性を高めつつある虎の背番号8の成長過程を高く評価。あの伝説的名打者の例を挙げ「将来的な三冠王の獲得すら夢ではない」と予言した。
4点をリードして迎えた2回一死一、二塁の場面でこの日2度目の打席に入った佐藤輝は、相手先発・松本の投じた148キロ直球をフルスイング。「コースに逆らわず、しっかりと反応して芯で捉えることができた」と振り返った会心の当たりは、強烈な勢いで左中間のテラス席へ飛びこむ2戦連発アーチとなった。
矢野監督も「内容がすごくいい。変化球もしっかり捉えられていて高めの球も見送れている。レベルが上がったなという感じがある」と本塁打に加え3つの四球を選んだ佐藤輝の成長速度に目を丸くする。打率3割5分9厘は12球団規定到達打者23人中、堂々の2位だ。
さらに特筆すべき数字が、オープン戦12試合で選んだ四球数「8」。選球眼の向上が目立っている。伊勢氏は「『打ちたい、打ちたい』という気持ちに負け凡退を重ねてきた昨季後半戦の教訓が確実に生かされている。ボール球に手を出さなくなった今、相手バッテリーはストライクゾーンの中だけで勝負せざるを得なくなっている。当然、配球の幅も狭くなるので状況は打者有利になる。『大人になったな』という印象やな」と評価した上でこう続ける。
「3度の三冠王に輝いた落合(博満)は『シーズン前半戦は極力四球を選ぶ』ようにしていたと聞く。『本塁打+打点』の2冠は比較的取りやすいが、確実性も要求される首位打者を同時に獲得することはとても難しい。四球を多く選び『打数』を少なく抑えておくとシーズン最終盤の打率勝負になった時に1本の安打で打率が1、2厘上がる。この日5打席で『2打数2安打』+『3四球』という内容だった佐藤輝をみると、その逸話を思い出す」
その上で伊勢氏は「正しい成長の過程を歩んでいると思う。このままいけば、そう遠くない将来に『令和の三冠王』になれる可能性も十分にある。彼はそれだけの器の持ち主」との見解を示した。
ルーキーイヤーの昨季、何度も球界を震かんさせた規格外のパワーに加え、確実性と選球眼が伴えばまさに鬼に金棒。2022年の佐藤輝はどこまで進化するのか。
https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/r/iwiz-amd/20220317-04066991-tospoweb-000-6-view.jpg
https://news.yahoo.co.jp/articles/d556f5c5f7ad721627cf1d80b71162a1ff2bb43b