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【国際】産油国サウジが欧米の要請に「塩対応」、元建て移行も示唆
[リヤド 16日 ロイター] – 主要産油国のサウジアラビアに対し、米英両国は原油を増産し、ロシアを孤立させる取り組みに加わるよう働き掛けを強めている。しかし、サウジにはこうした要請になびく様子がほとんど見られない。それどころか、対中原油輸出をドル建てから人民元建てに移行させる可能性を再びちらつかせている。
世界最大の原油輸出国であるサウジには、このところ欧米から要人が相次ぎ来訪し、15日に米国家安全保障会議(NSC)のブレット・マクガーク氏が、翌16日にジョンソン英首相が訪れた。
サウジとその隣国アラブ首長国連邦(UAE)は、生産能力に余裕のある数少ない産油国。しかし、油価の高騰を冷やすための増産を求める欧米の要求をはねつけ、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟国で構成する「OPECプラス」の減産協定を堅持している。
実権を握るサウジのムハンマド皇太子は、2018年のサウジ人ジャーナリスト殺害事件、国内の人権問題、イエメンの親イラン勢力との武力紛争を巡って欧米からの強い批判にさらされている。バイデン米大統領はこれまでムハンマド皇太子との直接的な交渉を拒否している。
米国とサウジの関係が冷え込む中で、ムハンマド皇太子が進めているのはロシアや中国との関係強化だ。ただ、それでもサウジは安全保障の面では依然として米国と緊密な関係にある。
消息筋2人によると、マクガーク氏と複数の米政府高官は15日にサウジ高官と会談し、石油を増産し、イエメンにおける紛争終結のための政治的解決策を模索するよう迫った。
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