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矢野阪神に問題山積も今季は〝先行逃げ切り〟目指さず 勝負どころは「最終コーナー回った後」
東スポWeb
昨季の教訓を生かす(東スポWeb)
オープン戦も残り3試合となった阪神だが、開幕へむけて不安材料は少なくない。キャンプからの懸案事項として、昨季限りで退団のスアレス(現パドレス)に代わる新守護神や、そこにつなぐ中継ぎの「新・勝利の方程式」もまだ未完成。さらにここに来て開幕投手に内定していた青柳晃洋(28)が新型コロナに感染。開幕登板を断念するなど、チームは盤石ではない。
にもかかわらず、矢野燿大監督(53)は慌てた様子を見せず。これには12球団一の77勝をあげながら、Vを逃した昨年の教訓もある。
球団関係者は「去年のウチは投手では西勇が勝てなくなって、打つほうでは佐藤輝が不振になってから、前半のように勝ちが伸びなくなった。1ポジションごとに同じ力を持つ人間を複数人作っておきたい理想は当然」と話す。1つのポジションにレギュラークラスを複数配置する〝理想〟は、コロナ禍でのシーズンを乗り切る術としても有効だが、延長12回制と1試合自体の負荷も増す今季は、これをより重視しているという。
他球団関係者にも「5月までは勝率5割ぐらいでもOKな感じでは?」と今年の虎には「開幕がすべて」という考えはないように映るという。
「キャンプから3月中旬まで、ずっと一軍が40人前後。試合では選手を入れ替えながら、投手はだいたい20人。先発10人、中継ぎ10人ぐらいで、それ以外は捕手を含めた野手。他のチームも最初はそうですが、開幕が近づくと各ポジションで人数を絞りますが、中継ぎや二遊間なんかは、その気配がまったくない。要は『開幕』で区切るのではなく4月中は選手の抹消を頻繁に繰り返しながらというふうに見えます」(セ球団スコアラー)
もちろん計算通りにいかないのが勝負の世界だが、シーズン序盤に大差をつけられても日本一になれることは、昨年のヤクルトが証明した。
昨季を教訓に「先行逃げ切り」ではなく、あくまで重視するのは「最終コーナーを回った後」。ラストイヤーの矢野虎は、開幕後もじたばたせず、有終Vへの土台作りという地味な題目に向き合うことになる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/eb140688a966073efffb877266b0d3789f198337