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【大阪ビル放火】83円を引き出し残高はゼロに…生活保護を2度断られた谷本盛雄容疑者は、そしてクリニックに火を放った 【だからといって許されない!】
昨年12月に大阪市の心療内科クリニックで起きた放火事件では26人が犠牲になった。ノンフィクション作家の吉川ばんびさんは「犯人男性は事件を起こすまで生活に困窮しており、生活保護を2度申請するも、いずれも受給できなかった。事件の背景には、生活困窮者の社会的孤立という問題がある」という――。
■申請を受理しないのは、れっきとした“違法行為”
貧困をテーマに執筆活動をしているからだろうか。最近、役所の窓口に訪れて生活困窮の相談をしてもどうにもならないまま追い返されてしまった、という人の受け皿として、なぜか作家である自分が機能しつつある。
私の本業は執筆活動なので彼ら彼女らの相談に乗っても私には1円も入ってこないどころか、相談者を適切な支援窓口に繋ぐために数日を費やすこともあり、その間はまったく仕事ができない(生活費を稼げない)ので、窓口の担当者の人には本当にちゃんとしてほしいと思ってすらいる。もちろん、しっかり職務を全うしてくれている職員の方もいるのは重々承知ではあるのだけれど。
以前、知人の親族にがんが見つかった。がんが進行していたため治療に集中せねばならず退職を余儀なくされたものの、高額の治療費が支払えず、さらに生活困窮に陥ったため、他に手段もなく、生活保護を申請するため福祉事務所の窓口を訪れた。事情を説明すると、担当者である職員は驚くべき言葉を発したという。
「治療費が払えないならその分、働けばいいんじゃないですか」
自分ががん患者であることも、働ける状態でないことも伝えたにもかかわらず、まったく取り合ってもらえないことに絶望した男性はその日、生活保護受給申請をさせてもらえないまま門前払いを食らってしまった。
ちなみに生活保護費は要件を満たさなければ受給できないが、申請自体は、誰でも行うことができる。相談者が申請を希望している場合、申請は必ず受理されるべきものであり、数時間の相談の末、窓口で申請もさせずに追い返すという対応はれっきとした“違法行為”である。
■窓口で傷つけられ、誰も信じられなくなる
しかしながら、生活保護の申請をめぐってはこうした行政側の「水際作戦」が横行しているのが現状で、数時間にわたって根掘り葉掘り答えたくないプライバシーについて聞かれ、結果「働けないのは甘えではないか」「まずは家族に頼るべき」など、ひどい言葉をかけられたり傷付けられたりした末に、非現実的な解決策を提示されて申請すらさせてもらえないケースが後を絶たないのだ。
幸いその男性は後日、親族や社会福祉士などがサポートしながら生活保護を申請、無事に受給が決まったものの、こうした支援を受けられずに役所から足が遠のいてしまう困窮者は非常に多い。
「役所の人もNPOの人も……誰を信じればいいのか」
このようにセーフティーネットの網目からこぼれ落ちた人たちのうち、私が窓口でのずさんな対応について非難したり貧困の仕組みについて書いた記事や本にたどり着き、さらに助けを求められる人はほんの一握りだろうと思う。
大抵の場合は深く傷つき、不信感を覚え「誰かに助けを求めようとすれば、今度は立ち直れないほど傷付けられるんじゃないか」といった不安に苦しんで、せっかく福祉につながりかけていた糸がプツリと切れてしまう。そうなれば最後、たとえ誰かに手を差し伸べられたとしても完全に心を閉ざしてしまい、社会から完全に孤立した状態のままどこにも寄る辺がなくなってゆく。
■「困っている割にはずいぶん小ぎれいな服を着てるんですね」
これまでに私が関わった生活困窮者のほとんどが、過去に役所の窓口以外にも、就労移行支援の場、精神科や心療内科、生活困窮者支援などを行うNPO団体など、本来もっとも「公的福祉につなげやすい場」であるはずの組織や機関において差別的な扱いを受けたり、からかわれたり否定されたりした経験を持っていた。
※続きはリンク先で
https://approach.yahoo.co.jp/r/QUyHCH?src=https://news.yahoo.co.jp/articles/409ae652964c405c67f7917771e7081f71abee70&preview=auto
放火殺人事件が起きたビルの周辺=2021年12月30日午後、大阪市北区 – 写真=時事通信フォト
<p style=”color:gray;text-align:right;”>引用元: <a href=”https://ift.tt/kA4dclY” target=”_blank”>・【大阪ビル放火】83円を引き出し残高はゼロに…生活保護を2度断られた男は、そしてクリニックに火を放った [愛の戦士★]</a></p>
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