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韓国は「先進国」なのか…? 韓国国内で「疑問の声」が上がっているワケ
そんな韓国政府はロシアによるウクライナ侵攻を非難したり、1000万ドル(約11億5500万円)規模の医療品をウクライナに緊急支援したりと、他の民主主義国家と足並みを揃えた対応を取っている。
しかし、このような支援を講じても、韓国政府の決断力の悪さには国内外から批判の声が集まっている。岸田首相も決断を下すまでに非常に長い時間がかかると言われているが、いまの韓国政府の決断力は岸田首相以上に欠けているというのがその理由だ。
実際、韓国メディアからは「名実ともにG8なのか」と、韓国政府の対応の遅さを問題視する記事が出されている。
その記事では、文在寅政権が在任中に先進7カ国(G7)に加えて韓国がG8の地位に上がったと自称したが、ウクライナに対する韓国政府の対応は他のG7国家と比較してもどれも一歩ずつ、また、数日ずつ遅いと指摘されていた。
自画自賛する韓国政府にブーイング
そもそも、文在寅(前)大統領が昨年(2021年)開かれた先進7か国首脳会議(G7サミット)に招待されたからといって、「韓国が名実ともにG8に位置付けられた」と評価すること自体が誤りではある。
しかし、それでも韓国は昨年先進国に仲間入りしたのだとすれば、韓国政府の対応が他の先進国と比べて遅れを取っていると批判されることは、先進国入りした以上仕方のないことだろう。
韓国は北朝鮮と休戦協定を結んでいる。それは、ウクライナ同様、いつ戦争が始まってもおかしくない状態であることを指す。裏を返せば、先進国の中でウクライナが置かれた状況をよく理解できる国家ということにもなるだろう。
それにもかかわらず、韓国政府はウクライナに対し1000万ドルの支援をしたことで、「我々もウクライナに支援した」と自画自賛する態度を取り始めていることへの批判も出ている。
経済状況の悪い韓国政府にとって1000万ドルはなけなしのカネだったのかもしれないが、それでも、日本政府は2億ドル(約231億円)もの大金を支援している。金額の問題ではないが、日本国民からの寄付金もまた40億円(8日時点)を優に超えている。この数字を見て、自画自賛する韓国政府は恥ずかしく思わないのだろうかという声が上がるのも仕方がないだろう。
大統領を選ぶのは国民だ
さすがに、韓国人は呆れ返って文在寅(前)政権を批判した。
しかし、そんな大統領を選出したのは紛れもない自国民である。韓国の有権者らは、5年前にみずからが文在寅大統領を選出したことを反省し、今回の大統領選では5年ぶりの政権交代につながったのかもしれない。
選挙毎に反省を怠らなければ、韓国は同じ轍を踏まず成長できるはずだ。
そうすれば、国民が自国大統領に呆れ返ることもなくなっていくことだろう。
羽田 真代(ライター)
ヤフーニュース(現代ビジネス)
https://news.yahoo.co.jp/articles/1757f7e4b686f35dbfd36bcea207d98646f3cf95?page=2