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太田光、“監督してみたい”ドキュメンタリーのテーマは…
お笑いコンビ・爆笑問題の太田光(56歳)が、「TBSドキュメンタリー映画祭 2022」(3月18日〜24日/ヒューマントラストシネマ渋谷)のアンバサダーに就任。3月11日に就任会見が行われた。
タレントとしてだけでなく、司会や文筆業と、その独創的かつ多彩な才能で幅広く活躍する太田。爆笑問題が繰り出す漫才では、社会情勢や時事ネタを盛り込んだ鋭い切り口のネタを放ち、社会派ドキュメンタリーにも一家言を持っている。「TBSドキュメンタリー映画祭 2022」アンバサダーに就任したことについて、太田は「ある意味で人生はすべてドキュメンタリー。劇映画を観ていなくても自分の目で見ている映像はドキュメンタリーですからね」と、ドキュメンタリーの重要性をアピールした。
映画祭で上映される全11作品の中で気になった作品を聞かれると、「ドラえもん のび太の恐竜」「名探偵コナン」「E.T.」とボケながら、最終的には「戦争の狂気 中東特派員が見たガザ紛争の現実」を挙げ、「ロケット弾を迎撃する様子が捉えられていたりして、画力がありました。現在はウクライナの情勢もあるので、若い人にこそ見てほしい」と真面目にアピール。「日の丸〜それは今なのかもしれない〜」については「昔の映像と今の映像が交互にコラージュされた構成なので、今と昔の思想的な違いはもちろんのこと、顔の違いや喋り方の違いなどが比較できて面白い」と見どころを解説した。
さらに石破茂氏に迫った「石破茂・嫌われた正論 10人の証言」も絶賛し、「相当はっきりと安倍(晋三)さんについての不満も喋っていたりして、テレビでそこまでは言わないはず」と映画だからこそできた本音の言葉の数々に唸った。
また、太田は、自身が監督してみたいドキュメンタリー映画のテーマを聞かれると「渡部建が一日をどのように過ごしているのかを追いたい。渡部と東出昌大の一日を交互にコラージュするのもいい」とボケてみせた。
かつて太田は、敬愛する立川談志の落語を7台のカメラで記録しようと試みたことがあるという。「編集に当たっては、どのカメラのどの部分を使うのかを構成しなければならず、かなりの時間がかかった。膨大な量の映像からどこを使うべきなのか判断するのは大変。使う場所によって見え方や方向性も変わるので、ドキュメンタリーとはフィクション以上に難しいものだと思った」とドキュメンタリー作りの難しさと奥深さを熱弁した。
また、質疑応答時間では、「TBSドキュメンタリー映画祭 2022」の魅力や見どころを聞かれると、「ラインアップされた作品すべてが今の現象に繋がっているという意味では、どの作品から観てもいいと思う。ドキュメンタリー映画はニュース以上に深くのめり込んで観ることができるだろうし、これらの作品が世の中のニュースに興味を持つきっかけにもなると思う」と映画祭の意義を口にした。
「TBSドキュメンタリー映画祭 2022」は3月18日〜3月24日、ヒューマントラストシネマ渋谷にて開催、ほか全国順次開催。