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【ソウルフード】『大分県姫島村の鯛麺』
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大分県姫島村という地域に、うどんの上に鯛を丸ごと1匹のせた、なんとも豪華な「鯛麺(たいめん)」という郷土料理があります。
瀬戸内海でとれた新鮮な鯛を軽く塩焼きし、椎茸や昆布、かつおだしから取っただし汁で煮て、鯛を取り出した後にうどんを入れ、2~3分茹でて鯛の味を染み込ませます。
うどんを波に見立てて大皿に盛りつけ、その上に鯛を飾り、だし汁をかけたら出来上がりです。
姫島地域では、結婚などのお祝いの際に食べられる縁起物の料理です。
その理由として、鯛はつがいになると巣を決めて一緒に住み、決して離れない魚という事から、婚礼の席での鯛麺には“離婚しない”という願いが込められているそうです。
また、両家が“対面”する事ともかけられており、長い麺には、両家の末永い(長い)付き合いを願う意味も込められています。
婚礼以外にも、「初のぼり」「初びな」の子どもの初節句や、漁師が新しい船を進水させる「ふなおろし」など、様々なお祝いの席で振る舞われます。
「鯛麺」はまず客人にお披露目。その後にうどんをお椀につぎわけ、ほぐした鯛の身をのせて配られます。
鯛とうどんだけという具材ですが、うどんをすすると贅沢な鯛の旨味が口いっぱいに広がります。
♦因みに大分県以外でも、岡山県や広島県、愛媛県など、鯛がとれる瀬戸内海沿岸を中心によく食べられている料理だそうです。
しかし、地域によって温かいものと冷たいものがあったり、他の海鮮を盛り付けたりと様々。
共通しているのは、どの地域でもお祝いの席で振る舞われるという事でした。
鯛麺は、豪華な鯛でお祝いしたいという気持ちと、様々な願いがたっぷりと込められている、人を思う“おもてなし料理”なのです。