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【プーチンに似てるから】カナダ料理「プーティン」がフランスで不買の対象に
英紙ガーディアンは6日、フランス語で「プーティン」と発音するカナダ料理がロシアのプーチン大統領と名前が酷似しているとの理由で不買の対象になっていると報じた。中国メディアの観察者網が7日付で伝えた。
ガーディアンの記事によると、フライドポテトにチーズとグレイビーソースをかけたカナダのファストフード「プーティン」がフランスで抗議の対象となっており、同料理を販売するレストランも被害を受けているという。
フランスのパリとトゥールーズに店舗を構えるレストラン「メゾン・デ・ラ・プーティン(Maison de la Poutine)」は、ロシアがウクライナに侵攻したことで、侮辱と脅迫を受けた。同店はツイッターに、「私たちの料理は1950年代にケベックで生まれました。その起源を伝える物語はたくさんありますが、ひとつ確かなことがあります。プーティンは食べる人に喜びと心地よさをもたらしたいという情熱を持った料理人たちによって創られたのです」「私たちは開店の時から、こうした価値観を絶やさないために努力してきました。そして今は、独裁的なロシア政府に対して、自由を求め勇気を持って戦っているウクライナの人々に、最も誠実な支援をしています」と投稿した。
また、プーティンの発祥の店をうたうレストラン「ル・ロイ・ジュセップ(Le Roy Jucep)」はプーティンという名前から距離をとり、「フライドポテト・チーズ・グレービーの発明者」と表現すると表明。フェイスブックに、「お客様へ。今夜、ジュセップチームはウクライナの状況に対する失望の気持ちを自分たちなりに表現するため、一時的に“P**tine”という単語を商標から消すことにしました」と投稿した。
同記事は、「『プーティン』という名前は、どろどろとした混ぜ物を意味するpudding(プディング)という英語のフランス系カナダ人の発音に由来するもの。そのため、英語の発音ならばロシアの指導者の名前と酷似するということはない。しかし、フランス語ではプーチン大統領の名前をputainという罵倒語を避け、『プーティン』と非常によく似た発音が使われているため、誤解されることになってしまった」と説明した。
これを伝えた観察者網の記事は、「海外の多くのネットユーザーがこの状況に言葉を失っている。結局のところ、『プーティン』を『プーチン』氏と関連づけるのはこじつけ感がある」と批判した上で、海外のネットユーザーの反応として、「『プーティン』は、フライドポテト、チーズ、グレービーで作られたフランス系カナダ人の料理であり、プーチンは…プーチンだ」「カナダのケベック州の誰もが『プーチン』がただの料理であることを知っている。無知な人々だけが、それをロシアと結びつけるだろう」「自分の名前のように聞こえることを理由にカナダのファストフードが消えたことを知ったら、プーチンはどうして寝ることができようか!」といったコメントをピックアップして紹介している。
また、観察者網は、2003年の米国で、フランスがイラク戦争への参加を拒否したことを受け一部の政治家が「フライドポテト(French fries)」を「自由のフライ(freedom fries)」に改名することを提案したことを挙げ、今回の出来事について「米国の政界が食べ物の名前で『汎政治化』をした典型例を思い起こす人もいる」と紹介した。(翻訳・編集/刀禰)
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