中国の王毅外相、「日本は火中の栗を拾うな」、日米の連携を牽制

　中国の王毅（ワンイー）国務委員兼外相は7日、北京で開いた記者会見で、米国のインド太平洋戦略について「（地域で）北大西洋条約機構（NATO）を構築しようとするものだ」と述べるなど、米国への反発を強く打ち出した。米中対立の下、国際社会のブロック化が進むなか、日本には「他人のために火中の栗を拾うべきではない」と、米国と距離を置くよう求めた。

　会見は全国人民代表大会（全人代）に合わせて開かれ、中国外務省が選んだ内外メディア27社が質問した。

　米中関係をめぐり、王氏は「（米側が）覇権的な地位を守るため、冷戦思考を持ち出し陣営間の対立を作り出している」と批判。昨秋の米中首脳会談で米側が中国の体制の変更を求めず台湾の独立を支持しないなどとの立場を示したとし、「（その約束が）一向に形になっていない」と強い不信と不満を示した。その上で米国が「中国の核心な利益を絶えず攻撃している」として、「中国は主権国家として断固、自身の正当な利益を守る」と反発した。

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朝日新聞　2022/3/7 21:45
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