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【国際】旧国宝の刀 オーストラリアで発見か 戦後GHQ接収で所在不明に
鹿児島県霧島市の鹿児島神宮に奉納され、戦前は国宝に指定されていた「刀 無銘則重」は、戦後、GHQに接収され、その後所在不明となっていました。
オーストラリアの愛刀家、イアン・ブルックスさんは、この刀と4年前にインターネットのオークションで購入した刀の特徴が一致していることに気付き、調査を始めました。
その結果、刃の長さや、鐔(つば)に彫られた銘が一致したほか、さやに巻きつけられていたとみられるラベルに、判読不明な2文字に続いて「・・島神宮」という文字があることがわかりました。
さらに、鹿児島神宮と連絡をとったところ、このラベルに記載された「三二」と「八一」という数字が、神宮側に残されている目録と一致したということです。
ブルックスさんはNHKの取材に対し「自身の死後には確実に、この刀を鹿児島神宮に戻したい」と話していました。
文化庁はNHKの取材に対し「実物はまだ見ていないが、特徴が一致していることから、おそらく『刀 無銘則重』だと考えていて、今回の発見は非常に喜ばしい。所有者の求めに応じて、本物かどうかを確認したり、返還の際に調整したりしたい」とコメントしています。
「則重」は鎌倉時代の刀工で、鹿児島神宮には200年余り前に、当時の薩摩藩主島津斉興が奉納しました。
鹿児島神宮の井上容一さんは「戻ってくることはないと思っていたので、驚きました。長く受け継いでいけたら、とても喜ばしい」と話していました。
「遺言状で刀が鹿児島神宮に戻ることが確実になるように…」
(略)
NHK 2022年2月24日 14時15分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220224/k10013498361000.html