あわせて読みたい
阪神・佐藤輝明 3割30発100打点いける 魅せた進化の一発
「阪神紅白戦、白組5-2紅組」(24日、宜野座村野球場)
阪神・佐藤輝明内野手(22)が24日、宜野座村野球場で行われた紅白戦に紅組の「4番・右翼」でフル出場し、湯浅から右翼の芝生席へ“今季2号ソロ”を放った。ここまでキャンプ中の実戦は7試合で打率・458、2本塁打、4打点。阪神の生え抜き選手では1985年の掛布雅之、岡田彰布以来となる打率3割、30本塁打、100打点到達にも意欲を示した。柔と剛を兼ね備える今のサトテルなら、やってくれそうな気がする。
不規則に吹き荒れる強風も佐藤輝には関係ない。火を噴くようなライナーが超低空飛行のまま右翼の芝生席に到達。「しっかり芯に当たったんで。低い当たりだったけど入って良かったです」。5日の紅白戦で藤浪から左翼ポール際へ運んで以来、会心の“今季2号ソロ”を打ち込んだ。
マルテに一発が飛び出した直後の七回無死。湯浅にカウント1-2と追い込まれてからファウル、ボール、ファウルと粘った末に浮いた変化球を仕留めた。昨年はシーズン歴代6位タイの173三振を喫したが、今年は違う。「しっかりボールを見られている」と成長を感じ取っている。
これも藤井康1、2軍巡回打撃コーチとの特訓の成果だ。「軸足だったり、自分の軸でしっかり立って。いい形でボールを待てているのかなと思います」。同コーチも「基本的にはちゃんとした自分の軸線、地球というか地面に対してしっかり立てているということだね」とうなずいた。
キャンプ中の実戦は7試合で24打数11安打の打率・458、2本塁打、4打点。矢野監督も「しっかり締まっているというか。緩みのない中のスイングで、ヘッドがちゃんと効きそうなバッティングができているから」と目を細める。四回には浜地から右前打を放ち、隙を狙って盗塁も決めた。大山との4番争いは過熱する一方だ。
歴代新人左打者で最多の24本塁打を記録した昨季は、打率・238と安定性に大きな課題を残した。今季は「(打率)3割は超えたいですし、目標の一つにあります」と佐藤輝。目指すは3割、30本塁打、100打点。阪神の生え抜き選手では日本一に輝いた85年の掛布雅之、岡田彰布以来となる偉業達成だ。
そこに関して問われると「頑張ります!」と力を込めた。2年目の春季キャンプも残り4日。26日・中日戦(北谷)からオープン戦も始まる。「しっかりいい練習ができて、それを実戦でも発揮できていると思います。このままやっていきたいと思います」。規格外のパワーに加え、柔軟性や対応力にも磨きが掛かっている。進化は止まらない。