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便座カバーって、付ける派?付けない派?
便座カバーを貼ったり、被せたり。
しかも、U型・Ò型の便座でカバーで選択肢が変わります。
さて、どうされますか?
家庭の洋式トイレに、便座カバーを使用する人としない人は、きっぱりと分かれるようです。もちろん、好みの問題もありますが、多くの人がトイレに求める「清潔感」で考えると、使用する人は「使う方が清潔」と考え、使用しない人は「使わない方が清潔」と考えるなど、正反対の主張になっていることもあるのではないでしょうか。それぞれの言い分に長所も短所もあるので、正直なところ、どちらが清潔に保たれるのか分かりません。便座カバーは、使う方が清潔なのでしょうか。使わない方が清潔なのでしょうか。ハウスクリーニングアドバイザーの有賀照枝さんに聞きました。
想像以上に汚れやすい
Q.そもそも、便座カバーはどのような目的のために使うのでしょうか。
有賀さん「各家庭によってさまざまだと思いますが、最も多い理由は、便座に座ったとき、冷たさを感じないようにするためではないでしょうか。便座はプラスチック製が多く、長年使っていると傷が付くので、劣化するのを軽減する目的もあります。
また、最近は、トイレもリビングなどと同じく“家の部屋”と捉え、コーディネートを楽しむ人もいるので、便座のふたのカバーや、トイレマットとおそろいで使っている人もいるのではないかと思います」
有賀さん「便座カバーの種類によっては、洗濯時や掃除のとき、外すのに手間がかかる場合があります。また、便座カバーのタイプや使い方によっては、汚れやすくなる可能性もあります。
例えば、便座をぐるりと裏面まで囲んで設置するタイプだと、設置した裏面部分に尿などの飛び跳ねが付いたり、小さな子どもがトイレに失敗して便座カバーを汚してしまったりする可能性もあります。温水洗浄便座の水しぶきも、想像以上に跳ねるので、便座カバーが同じく汚れてしまう可能性があります」
有賀さん「便座が汚れてしまっても、トイレ用掃除シートなどでさっと拭けるので、掃除がしやすい点です。便座カバーを使わないので、外す手間も洗う手間もかかりません」
Q.便座カバーを洗濯する場合、どのような状態になったとき、どれくらいの頻度で洗濯すればよいでしょうか。
有賀さん「トイレに失敗して汚してしまったら、すぐに洗うことはもちろんですが、直接肌に触れる部分なので、汚れているように見えなくても定期的に洗った方がいいでしょう。週1回程度は洗いたいところです。洗濯してもすぐに乾かないことも想定して、洗い替えを用意しておいた方が安心です」
Q.結局のところ、便座カバーは、使う方が清潔なのでしょうか。使わない方が清潔なのでしょうか。
有賀さん「ひとくくりに断定するのは難しいですが、掃除のしやすさという点からは、便座カバーを使わない方が清潔かと思います。消毒液やトイレ用掃除シートを常備して便座をすぐに拭けるようにしたり、使い捨ての便座用シートを活用したりするのも一案です。
ただ、家族間で使用する場合、使い捨ての便座用シートを使うまで徹底している家庭もほとんどないと思うので、来客がある場合などに対応できるとよいかと思います。また、掃除で除菌のためにアルコール消毒液を使うと、便座が割れたり破損したりするケースもあるので注意してください。
『掃除や洗濯の手間が気になるけど、便座カバーを使いたい』という人は、貼るタイプの便座カバーにするなど、掃除や洗濯のしやすさを考慮してみてはいかがでしょうか。また、来客時に便座カバーを外した方がいいのか迷う場合は、事前に洗った便座カバーに交換して、来客が使う前にその旨を伝える工夫をすれば、相手も気持ちよく使えると思います。
トイレの機種によっては、自動でふたが開閉するものもあります。この場合、故障する可能性もあるため、便座カバーの使用を勧めていないケースもあるので、自宅のトイレの取扱説明書を事前に確認する必要があります」
オトナンサー編集部