あわせて読みたい
北京五輪・フィギュア女子シングル ワリエワ、まさかの4位 ドーピング問題の中のフリーはミス相次ぎ泣き崩れる
フィギュアスケート女子でカミラ・ワリエワ(15=ROC、ロシア・オリンピック委員会)がドーピング問題に揺れる中、ジャンプでミスが相次ぎ141.93、合計224.09点で4位。シニアでの大会で初めて1位となることができず、得点が発表されると泣き崩れた
ショートプログラム(SP)では着氷が乱れ82.16点だったが首位。冒頭の4回転サルコーは着氷したが、トリプルアクセル(3回転半)はステップアウト。4回転―3回転の連続トーループで転倒し、後半の4回転トーループでも手をついた。演技が終わると顔を覆うワリエワに、客席から大きな拍手が送られた。
ライバルたちに勝利を諦めさせる強さから、ファンは畏敬の念を込めてワリエワを“絶望”と呼ぶ。今シーズン出場したグランプリ(GP)シリーズ2連勝、ロシア選手権、欧州選手権と出場5戦全勝でSP、フリー、合計ですべて世界最高得点をを打ち立てた。さらに、6日に行なわれた団体戦のSPでも90・45点の高得点で鮮烈五輪デビューを果たし、フリーでは女子選手として五輪で初めて4回転ジャンプを成功させ、ROCの金メダルに貢献した。
だが、その後状況は一変。北京冬季五輪のドーピング検査を管轄する国際検査機関(ITA)は11日、昨年12月のドーピング検査で陽性反応を示したと発表。12月25日のロシア選手権(サンクトペテルブルク)で採取された検体から禁止薬物トリメタジジンが検出されたという。
CASは13日夜、オンライン形式の聴聞会を約5時間半も開催。ワリエワ本人、暫定資格停止処分を解除したロシア反ドーピング機関(RUSADA)、提訴したIOC、世界反ドーピング機関(WADA)、国際スケート連盟(ISU)を事情聴取し、以下の「例外的な状況」で処分解除は妥当と裁定した。だが、裁定は五輪出場の可否のみで調査は継続中のため、今大会の成績は「暫定」扱いになる前代未聞の事態となった。3位以内に入った場合には、大会中のメダル授与式は行わないとも発表された。
メンタル面も心配される中、これまで圧倒的な強さを見せつけていたワリエワも完璧な演技を見せることができなかった。
◇カミラ・ワリエワ 2006年4月26日生まれ、ロシア・カザン出身の15歳。09年にスケートを始め、12年に首都モスクワに移る。18~19年シーズンからトゥトベリゼ・コーチに師事。13歳で臨んだ19年ジュニアGPファイナル、20年世界ジュニアで優勝。昨季のロシア選手権はジュニアながら準優勝した。今季シニアに本格デビュー。パーソナルベストのSP90.45点(22年欧州選手権)、フリー185.29点(21年GPシリーズ・ロシア杯)、総合272.71点(同)は全て世界最高得点。昨年から5センチ身長が伸び1メートル60。
2/17(木) 23:09配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/2c062c6086d2456418fc9a3dae665e97876a9b8e
https://i.imgur.com/r6T89vV.jpg