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阪神・藤浪の復活は「カーブ」にカギあり 右打者が嫌う“抜け球”も生かし方次第
不振脱却へ、勝負の10年目を迎える。
オフに宿敵巨人の菅野に弟子入りするなど、なりふり構わず浮上のきっかけを掴もうとしている。キャンプ前には菅野から直伝されたワンシームやヤクルトの大ベテラン・石川に教わったというシンカーをブルペンで試した。
阪神藤浪「G菅野弟子入り自主トレ」はたったの1週間…“押しかけ直談判”は口だけだった
先発として臨む今季。キャンプ初実戦となった5日の紅白戦では佐藤輝に一発を浴びるなど、2回1失点。結果はともかく、捕手・梅野の発案で投じた110キロ台のカーブでロハス・ジュニアを空振り三振に取った。
「投球フォームは昨年までと大差はない。復活のカギを握るのはカーブではないか」と、阪神OB。
「これまでの藤浪はストレートを軸に、カット、スライダーを織り交ぜ、最後は落ちる球で勝負するスタイル。ストレートが走り、制球が安定しているときはグイグイ押せるが、ストレートが抜けるときは四死球が多くなるだけでなく、スライダーでカウントを取りにいって痛打を浴びるケースが目立つ。それが勝ちきれない原因になっている。カーブを使えれば緩急をつけられるだけでなく、ストレートの制球が安定しないときにカウント球としても使うことができる。投球に余裕が出てくるはずです」
抜け球は生かし方次第で武器になるという。
「特に右打者は死球を恐れ、内角高めに抜ける球に嫌なイメージを持っている。ストレートはおろか、スライダーに腰が引けている選手もいるくらい。試合ではカーブなのか抜け球なのかは見極めづらいし、カーブを低めに投げることができれば『抜け球=高め』という打者の目線を変える効果もあるでしょう」(同)
持っているボールは今も一級品。カーブの生かし方が入団当初の輝きを取り戻す契機になるかもしれない。