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【衰退国】日本が韓国に負けるしかない理由
「愚か者、問題は経済なんだよ!」(※It’s the economy, stupid)
30年前にアメリカの大統領選挙でビル・クリントン候補が掲げてヒットしたスローガンだ。
2022年初頭から専門家たちは米・中貿易戦争で我が国が取るべき姿勢、デフレに陥った日本の暗鬱な未来と教訓に対する分析を先を争って出している。
最近の報道によれば、米チャイナタウンで営業難に耐えられなかった飲食店が次々廃業をしているという。表面的には中国発の新型コロナウイルスによる反中情緒に原因を見ているが、その根を辿ればトランプ前大統領で触発された米・中貿易葛藤に遡ることができる。不公正貿易問題による反中感情が火種を育てている渦中に新型コロナというガソリンを振り掛けたわけだ。
米・中の間で顔色を伺わなければならない我が国は雪上加霜(※弱り目に崇り目、泣きっ面に蜂)に日本の経済報復まで克服しなければならないのが実情だ。しかし、日本の莫無可奈(どうしようもない、救いようのない)式の挑発は我が国民特有の根性を刺激して、『2度と日本に負けない』という歴史的な使命として堅固に武装するキッカケになった。
日本の経済は『失われた30年』で表現される。30年前の日本は世界で物価が最も高くて、アメリカと肩を並べる富国だった。ほとんど現金だけが通用して、日本に行ってきた観光客は清潔と秩序、先進文明を羨んだ。
その後20年前、10年前、最近まで、日本に行ってきた観光客は30年間揺之不動(※いくら揺さぶっても動かない)の物価に驚いたはずだ。小売店は今なおクレジットカードの使用が容易でない。我が国の小さな飲食店ならば主人1人で、または低賃金の外国人従業員を雇うのが一般化したが、日本は主人を含んで自国の従業員を1~2人さらに雇う余裕を見せている。実際は営業利益はそのままだが、骨を削る苦しみを負担しているということが後で分かった。いつの間にか高い国から安い国に転落したのだ。
非専門家の目にも日本は経済・雇用システムが閉鎖的だ。世界各国が新型コロナの余波でインフレの圧迫に頭を痛めているが、特に日本だけがデフレに陥っている。
『銃・菌・鉄』の著者ジャレド・ダイアモンドはまた別の著書『大変動:危機、選択、変化』で日本の危機要因として△政府の負債、△性差別、△少子化、△高齢化と人口の減少、△閉鎖的な移民政策などを挙げた。
閉鎖的な移民政策の場合、著者は『総人口対比の移民とその子どもの比率がオーストラリア28%、カナダ21%、スウェーデン16%、アメリカ14%だが、日本は1.9%に過ぎない』と皮肉った。難民の亡命もスウェーデンは92%を認定するが、日本は0.2%だけを受け入れた。少子化と高齢化は若い納税者の急減、年金受給者の爆増を招いて、結局経済の好循環と産業構造の改編を妨げる。オーストラリアとヨーロッパの各国は若い外国人労働者を受け入れてこれを打開しているが、日本は時期を逃したようだ。雇用の硬直性は女性の社会進出を妨げて、不確実な未来は消費心理を萎縮させる悪循環が続いている。アベノミクスと呼ばれる景気浮揚策にも関わらず、数十年間凍結状態の給料袋は若い会社員を相対的な貧困と意欲喪失の沼に追い込んでいる。日本で韓国に追い越されたという悲嘆が沸き起こっている。
ある人は超高齢社会の入り口に立つ我が国も日本の轍を踏んでいると心配する。幸いにも我が国民は日本に比べて外国人の包容に融通性を発揮して、IMFの経験など乱世をかき分けていけるDNAがある。
さらに努力しなければならないが、儒城区に居住する6000人余りの外国人が比較的よく融合して意思疎通して暮らしているのを見れば、日本の轍云々は杞憂に過ぎないようだ。
新型コロナが収まれば、世界各国は経済正常化のために総力を傾けるはずだ。韓国は新型コロナ・パンデミックの渦中にも関わらず、幾つかの産業と文化分野で頭角を現している。日本に向かって「愚か者、問題は経済なんだよ」と厳しい一手を指南する時間が近付いている。
チョン・ヨンレ大田儒城区長
2022-02-10 07:05:14 (韓国語)
http://www.daejonilbo.com/news/newsitem.asp?pk_no=1505795