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【文春】高裁が認定「夫は元暴力団員」 野田聖子大臣は「回答する立場にない」
東京地方裁判所に文藝春秋を提訴
昨年9月の総裁選に出馬した野田氏。翌10月に発足した岸田政権では、地方創生相として入閣を果たした。
本会議場のひな壇の席次は“ナンバー2”とされる演壇の右側で、首相不在時の臨時代理の順位も松野博一官房長官に次ぐ2位。少子化担当相も兼務する野田氏は、首相の目玉政策の一つ、「こども家庭庁」の設置も主導している。
「今でもHPでは『日本初の女性総理を目指す』を掲げています」(政治部記者)
一方、「週刊文春」は2018年8月2日号で、文信氏が「会津小鉄会」傘下の「昌山組」に所属する暴力団員だったことなどを報道。文信氏は元暴力団員だった事実はないなどとして、東京地方裁判所に発行元の文藝春秋を提訴した。
裁判の過程で、「週刊文春」は、文信氏が昌山組に所属していたことを示す「暴力団個人ファイル」と題された警察庁の内部文書などを証拠として提出。その結果、東京地裁は2021年3月、文信氏が元暴力団員だった点について、真実相当性があるとする判決を下している。文信氏は判決を不服として控訴、小誌も一部判決を不服として控訴した。
「夫を信じている」と語ったが…
総裁選に出馬した野田氏は昨年9月20日、地方議員とのリモート会議で、夫の訴訟に関して「私は夫を信じている。身に覚えのないことを面白おかしくやられた」などと発言。さらに、9月22日には、自身のブログで<「文春」が根拠としている警察庁のデータベースについては、夫が文春を名誉毀損で訴えた裁判の判決において、証拠として全く信用されなかった怪文書>などとし、報道が事実無根であることを強調していた。
だが、東京高裁は2月3日、以下のような判決を下した。
<警察庁幹部への取材結果等を総合すれば、1審原告が過去において京都の指定暴力団「会津小鉄会」傘下の「昌山組」に所属していたことは真実であるというべきである>
1審では、文信氏が元暴力団員という点について「真実相当性がある」とする判決だったが、控訴審では「真実である」とする判決になっている。
文信氏に話を聞いた。
――暴力団に所属していたことが裁判所に認定された。
「判決文をまだ見ていないので分からないんですよ」
一方、野田氏に見解を求めたところ、以下のように回答した。
「訴訟の当事者ではないので、回答する立場にありません」
それまで「夫を信じている」と語り、「週刊文春」が提出した証拠についても「怪文書」と断じていた野田氏。ところが、高裁判決が下ると一転、夫の訴訟に関して「当事者ではない」と回答を拒んだ。だが、森友問題における安倍昭恵夫人の例からも明らかなように、最高権力者の配偶者は国政にも影響を与え得る立場。首相を目指し、政権のナンバー2の要職にある野田氏が夫の問題について今後、どのように説明責任を果たすのか、注目される。
2月9日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」及び2月10日(木)発売の「週刊文春」では、野田氏の近況や、全閣僚で最も多額だった夫妻の資産、文信氏との一問一答などについても取り上げている。