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スアレス退団の阪神リリーフ陣 “スパイク投法”馬場に期待
絶対的守護神だったスアレスが抜け、“勝利の方程式”の再編を図る今季の阪神。勝ちパターンの候補として、プロ5年目の馬場皐輔投手(26)の成長にも期待がかかる。
今年初実戦となった5日の紅白戦では紅組の2番手で三回から登板。2回1安打無失点に抑えた。四回は先頭の糸井から連続四球で無死一、二塁のピンチを招いたが、そこから3者連続三振に切って取った。
キャンプでは課題に掲げる直球の精度向上を重点的に取り組んでおり「ストレートの仕上がりはすごくいい」と手応えをにじませた。不安要素に見えた連続四球についても「変化球のコントロールがまだ仕切れていなかったところでフォアボールになっているので。そこはマイナスになっていないです。ストレートを課題としてやっている段階なので」と想定通りだったようだ。
阪神には2017年のドラフト1位で入団。早実・清宮、履正社・安田の“外れ外れ1位”だった。即戦力として期待される中、1、2年目ともに登板2試合に終わる。だが、3年目の2020年に32試合で2勝1敗、9ホールド、防御率2・08をマーク。昨季は44試合で3勝0敗、10ホールド、防御率3・80と着実に成長曲線を描き始めた。
モーションの小さい、バレーボールのスパイクのような独特な投げ方はバレーボール選手だった父の影響だ。17年ぶりの優勝を目指す今季。矢野監督はスアレスに代わるクローザーを含めた中継ぎ候補として「サプライズ的に出てきてくれるのが俺としてはありがたい。湯浅とか石井大智とか馬場とかも含めて」と期待。背番号18を背負う右腕が、勝利の方程式入りでさらなる飛躍のシーズンとする。(デイリースポーツ・山本航己)