阪神・川藤ＯＢ会長が安芸視察　気になる選手は？　「高山や！　まだアカン。打撃になっていない」

阪神２軍春季キャンプ（６日、高知・安芸）阪神・川藤幸三ＯＢ会長（７２）が６日、２軍キャンプを視察。「一番気になるのは高山。まだ、アカン」と昨季初めて１軍出場なしに終わった高山俊外野手（２８）に喝を入れた。ここにいる選手ではないぞ！　期待するがゆえの辛口メッセージだ。

若狭高からタイガースに飛び込み、以来、５４シーズン目。選手として、コーチとして、解説者として、ＯＢ会長として、カワさんはあらゆる〝顔〟で阪神キャンプを見続けてきた。

２０２２年。生涯初めて、１軍より先に２軍キャンプ地を訪れた。注がれ続けた視線の先が背番号９。

「高山や。クソーっという思いでいるはず。去年、（監督が定める春のキャンプ）ＭＶＰをもらった。ところが、１年間、ずっと２軍暮らし。無意味な１年を過ごしてしまった。高山のタの字もでてこなかった。どういう思いでキャンプを過ごしているのか。それが気になって仕方がなかったんや」

期待するからこそ。２軍暮らしをするような選手ではないと信じているからこそ。真っ先にその動きを追った。

「３日間、見せてもらったが、まだアカン。打撃になっていない」

酷評だった。あえて、喝を入れたのだ。

「ファームの選手がどういう思いで、この場にいるのか。１軍との大きな隔たり。どう感じているか…」

陽川、原口は合格点だった。若い井上、前川らには「これから努力しろよ」。優しい。ただ、天才とよばれて７シーズン目の、栄光のドラフト１位には思いっきり厳しかった。

「敵は沖縄（宜野座）や。さらなる敵は他球団や。どうすれば、その戦いの場に立てるかや」

高山なら、この辛口メッセージの意味がわかってくれるはず。安芸発、ＯＢ会長の思いが、高山に届くことを信じよう。（上田雅昭）