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彭帥の開会式登場なく… 北京五輪・聖火最終ランナーはウイグル族選手 疑念は消えずじまい
東スポWeb
開会式に登場したウイグル族の女子選手ジニゲル・イラムジャン(東スポWeb)
カオスな幕開けだ。北京五輪の開会式が4日、国家体育場(通称・鳥の巣)で行われた。国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(68)による東京五輪をほうふつとさせる10分間の冗舌スピーチや、カザフスタンの「お姫さま」の再登場、合唱隊の〝口パク疑惑〟などが話題に。一方、聖火への最終点火者として電撃登場の可能性が指摘されていた女子テニス選手の彭帥(36)は姿を現さなかった。
北京五輪の開会式(4日)では、世界から安否が心配されている女子テニス選手の彭帥(36)のサプライズ登場の可能性が指摘されていたが、最後まで姿を現すことはなかった。
彭は中国の元副首相に性的関係を強要されたと告発後、行方不明になったことから大問題に発展。中国と近い国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長とのビデオ通話に登場したり、中国政府寄りのメディアで「私は自由よ」とアピールしたが、今も世界中から「自由を奪われているのでは」との懸念を持たれている。
この疑惑を払拭するため「中国政府はあえて彭を開会式で目立たせることで、彼女が大丈夫だと主張できると考えるのでは」(国際スポーツに詳しい関係者)と、彭が聖火ランナーや点火者を務める可能性がささやかれていたのだ。
しかし、最終走者に起用された一人は、彭と同様に人権問題で国際社会から厳しい視線を向けられている新疆ウイグル自治区出身でウイグル族のスキー女子選手、ジニゲル・イラムジャンだった。明らかに国際社会を意識した人選で、中国政府の強引なやり方が浮き彫りになった。
バッハ会長は、大会期間中に彭と直接会って会談することを明言している。3日の会見で同会長は「バブルに入って来ていただく。すべての手続きが整ったら、お会いしたい。彼女は今も北京に住んでいて、自由に移動でき、家族や友達と時間を過ごしていると言っていた」と発言して再び騒動の火消しを〝アシスト〟。
ただ、SNS上では今なお「Where is Peng Shuai?(彭帥はどこに?)」が拡散中だ。テニスの全豪オープンでも、この文字が記されたTシャツを着用する観客が登場したように、まったく疑念は晴れていない。
今大会中も、中立な海外メディアがいる場に出てこない限り、本当の意味で問題が解決することはなさそうだ。
https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/r/iwiz-amd/20220205-03975041-tospoweb-000-1-view.jpg
https://news.yahoo.co.jp/articles/87259f043e947aba877c8a91dab99c8f3b199157