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2軍も「落ち込む必要ない」単純ではない阪神首脳陣のキャンプ振り分け意図
<ニッカンスポーツ・コム/プロ野球番記者コラム>
阪神では21日に兵庫・西宮市内でスタッフ会議が行われ、キャンプの1、2軍メンバーが発表された。
1軍の沖縄・宜野座キャンプは36人(隔離後合流の外国人選手を除く)。一方、高知・安芸の2軍キャンプには高山、陽川、原口、山本ら中堅組が目立つ33人だ。明暗分かれる振り分けだが、首脳陣の考えはそう単純ではない。
矢野燿大監督(53)は今季から捕手登録を外れ、野手1本で勝負する原口についてこんな話をした。「向こうに置いておいてもなにひとつ心配ない。自分のことはしっかりやれる状態。だからこそ、そっちスタートというところを考えた」。徹底的に守備を取り組むには、安芸の環境がベター。そんな配慮もあった。「しっかりやれる選手。信頼している」という山本も2軍メンバーに組み込んだ。
「2軍だから全然使う気ないとか、落ち込む必要もない。あいつら自身もみんな、そう思ってない」
指揮官の言葉にウソはない。昨季は開幕時に29人が1軍登録されたが、小林、江越、板山ら2軍キャンプ組が5人いた。一方で1軍キャンプメンバーの14人が振るいに掛けられて開幕を2軍で迎えている。長丁場の春季キャンプは、ケガや思わぬアクシデントもある。さらにキャンプを終えてもオープン戦が続く。まだ競争は始まったばかりだ。【阪神担当=桝井聡】