あわせて読みたい
【おまいう】反日教授による「韓国人は少なくとも他国の重要な発明品を盗もうとはしない」発言の波紋
中韓の間で勃発する“キムチ論争”は2020年11月に始まった。中国メディアが「中国キムチ(四川省名産の漬け物である泡菜=パオツァイ/中国ではキムチの一種)の製造方法が国際標準化機構(ISO)の認定を受け国際標準になった」と報じ、韓国ネットユーザーがこれに反応したことがきっかけだ。
この時はネット上で小さな議論があった程度だったが、21年に入って韓国人YouTuberが「キムチは韓国の文化」と発言したことで、韓国全体を巻き込む騒ぎとなった。
ISOの原文には「ISOの泡菜に関する文書はキムチには適用されない」とわざわざ赤字で表示されており、キムチ論争が過熱してからは、韓国の農林畜産食品部も「中国の泡菜に関する国際標準の制定と韓国のキムチは全く関係がない」と異例の声明を発表している。中国との良好な関係を望む韓国政府にとって、できる限り刺激したくないとの思いがにじむふるまいだった。
日本産品種のパクりが激化
その後は小康状態を保っていたものの、今年に入って、中国社会科学院の主席研究員が「中国の目には単なるおかずであるキムチが、韓国人には世界で最も重要な発明品のようだ」と韓国側をたきつけるような発言を行い、これに反発したのが、韓国の広報専門家を自認する徐坰徳氏だった。
徐坰徳氏は「韓国のキムチをなぜ中国は奪おうとするのか。韓国人は少なくとも他国の重要な発明品を盗もうとはしない。この点がまさに韓国人と中国人との大きな違いだ」と指摘している。
もっとも、この「韓国人は他国の重要な発明品を盗もうとはしない」については、特に日本から異議申し立ての声が殺到しても不思議はない。
近年、日本の農家や関連組織が膨大な時間と労力をかけて開発した品種のいくつかが韓国で無断栽培され、それらを自国販売するだけでなく、海外に向けて積極的に低価格で輸出してきたことが報じられている。コピーされた側の日本産品種は競争力を失ってしまうのだ。
例えば、韓国による日本産農産物の「パクり被害」は多岐にわたっている。イチゴでは「とちおとめ」「章姫(あきひめ)」「レッドパール」などが、ブドウでは「シャインマスカット」に加えて最近では、「ルビーロマン」「ジョエルマスカット」「ほろよい」といった品種の韓国への流出が確認されている。
教授による妄言の数々
さらに柑橘類については「不知火(しらぬい)」「みはやみかん」などが、また、今年に入ってからは愛媛県が14年かけて開発したという「甘平(かんぺい)」が韓国へ流出し、韓国産として仕立てられたうえでマレーシアなどの海外に向けて輸出が始まったという。
他方、旭化成と韓国・ダブルユースコープ(W-SCOPE)との間で昨年末に争われた特許訴訟についても同様のことが言えるだろう。韓国特許審判院は双方の主張を十分に審理した後、旭化成側の特許の有効性を認めているのだ。
この手の訴訟は旭化成に限った話ではなく、三菱ケミカルも韓国のTMSに対して韓国における製造・販売等の差し止めと損害賠償を求める訴訟を昨年12月に韓国ソウル中央法院に提起している。
これらの問題について、徐坰徳氏はどのように考えているのだろうか。
教授は過去に旭日旗や竹島、慰安婦そして福島の放射能に関し、妄言とも取れる発言を行ってきた。これらは今回のキムチ絡みの主張にも共通することでツッコミどころばかりだが、ひとことで言えば、総じて科学的根拠や史実に基づくものではないということに尽きる。
彼が誠信女子大学で教鞭を執り始めたのは2007年で、今年で15年目になる。彼の広報専門家としての功績に対する疑問が国内からあがってきてもよさそうな頃合いだが……。
デイリー新潮
https://www.dailyshincho.jp/article/2022/01250600/?all=1&page=1