あわせて読みたい
WRC・開幕戦 ラリー・モンテカルロ:レジェンド同士の激戦をセバスチャン・ローブが制す! 通算80勝目をマーク
https://news.yahoo.co.jp/articles/857545aacd9b94c1a38f2b75730d79c23286f89b
世界ラリー選手権(WRC)の2022年シーズン開幕戦、ラリー・モンテカルロはセバスチャン・ローブ(M-スポーツ・フォード)が優勝。2018年のラリー・スペイン以来となる、WRC通算80勝目を挙げた。
WRCは今季から、マシンのハイブリッド化を含む、新しいラリー1規定が導入された。各チームが新型車両を投入したが、その初戦ということもあり、雪や氷混じりの難しい路面コンディションとなるモンテカルロで、トラブルやコースオフが続出した。
そんな中でも、経験豊富なレジェンド組が初日から速さを発揮した。今季はひとまずモンテカルロのみの参戦予定となっているローブと、昨季王者でありながら今季は4〜5戦にスポット参戦する予定のセバスチャン・オジェ(トヨタ)が激しいトップ争いを展開したのだ。
2ステージが行なわれた初日20日(木)はオジェがリードしたものの、デイ2の金曜日にはローブが総合トップに浮上。さらにデイ3の土曜日にはオジェが逆転と、一進一退の攻防を見せた。
最終日を迎えた時点で、オジェはローブに21.1秒差をつけて首位につけた。ローブは逆転を目指してSS14でトップタイムをマークしたが、オジェも2番手に続いた。
SS15では逆に差を広げられたローブだったが、SS16でこのラリー6度目のステージ最速をマーク。一方のオジェは、SS16でパンクに見舞われ34.1秒遅れのステージ8番手でのフィニッシュとなってしまった。最終パワーステージSS17を前に、ローブが再逆転。9.5秒差で総合首位に立った。
SS17は路面が一部凍結しているような、気が抜けないコンディション。オジェは逆転を目指して果敢にプッシュし、ステージ最速が狙えるペースを見せたが、焦りが出たかジャンプスタートで10秒のタイムペナルティを科されてしまった。
一方のローブは、SS17を慎重に走りきり、最終的にオジェとは10.5秒差で総合優勝を決めた。ローブはモンテカルロ8勝目、WRC史上最年長の47歳で勝利を飾った。
総合3位はM-スポーツのクレイグ・ブリーン。トップ2には及ばないながらも、ラリーを通じて安定した速さを見せ、トップ3フィニッシュを果たした。
ラリー序盤はバランスに苦しんだトヨタのカッレ・ロバンペラが総合4位。セットアップ変更がうまく決まり、ラリー後半から速さを見せた。
5位にはガス・グリーンスミス(M-スポーツ)が続き、ティエリー・ヌービル(ヒュンダイ)が総合6位となった。
ヒュンダイ勢は、排気ガス逆流を含む様々なマシントラブルやコースオフ、タイヤ選択のミスなど、苦難のラリーとなってしまった。オット・タナク、オリバー・ソルベルグ両名はラリーを走り切ることなくリタイアしている。
TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationの勝田貴元は、デイ3までトップ5が狙える位置につけていたが、SS13でコースオフし大きくタイムロス。総合13位となった。
昨年のランキング2位で、ラリー前半は総合3番手につけていたエルフィン・エバンス(トヨタ)はSS11でコースオフ。ここで20分以上をタイムロスし、下位に沈んだ。
なお、パワーステージのSS17ではトップ5にボーナスポイントが与えられるが、最速はロバンペラ。以下エバンス、ヌービル、ローブ、オジェまでがボーナスポイントを手にしている。