あわせて読みたい
【悲報】お荷物な『中高年社員』が「時代のせいだ」と被害者意識を持つ前にやるべきこと
https://diamond.jp/articles/-/292006
■被害者意識にとらわれるミドル社員
今のミドル社員がバリバリと活躍していた頃は、長時間労働も、辞令1枚による転勤やジョブローテーションも当たり前のことでした。今でいう上司からのパワハラ的な言動も決して珍しくはなかった、というより、ハラスメントという概念すらありませんでした。
それでも、そうした状況を耐え抜けば、年功序列で昇給・昇進が保証されていましたし、定年後まで安定した人生が約束されていました。だから頑張れたのです。ところが、いまやそれらは空手形になってしまいました。
ワークライフバランス、年功序列の撤廃、定年再雇用、ジョブ型雇用、副業・兼業解禁など、令和のここ数年の間に、平成の30年間で変われなかった昭和型の常識を覆す新たな動きが、急ピッチで進みました。
さらに改正高年齢者雇用安定法(2021年4月1日施行)では、企業に70歳までの雇用延長を求めるだけでなく、業務委託で独立して働く道など、雇用以外の選択肢をシニア社員に提供し支援することが、努力義務として求められるようになりました。
このように会社と社員の関係、会社で働くことの意味が大きく変わってしまったのです。今までの常識が非常識になり、非常識だと思っていたことが常識になってしまいました。
企業側にとってもこの変化には戸惑いが大きいもの。自らの意志で積極的に変化を仕掛けていく企業はあくまでレアケースで、特に歴史ある大企業は、かつてのやり方では生き残っていけないから、新しい動きに対応せざるをえない状況にあります。企業も自信を失っている。それが今のミドルを取り巻く環境にそのまま反映されてしまっているのです。
だから今、多くのミドルは被害者意識にとらわれてしまっています。「時代のせいだ」「会社に裏切られた」……そんな思いが頭を巡り、鬱々としています。
■「やりたいこと」を見つけるために学びが必要だ 「学び」戦略
確かに、今ミドルが置かれている状況をすべて個人の責任としてしまうのはあまりに酷です。しかし、被害者意識からは何も始まりません。時代のせい、会社のせいにしたところで、誰かが責任を取ってくれるわけではないのです。
であれば、この状況を認め、受け入れ、自分の意志で新たな一歩を踏み出すことこそが、みなさんの希望の灯になるのではないでしょうか。
2020年に一世を風靡(ふうび)したアニメ『鬼滅の刃』の劇中、物語の序盤で、鬼となった妹・禰豆子を斬ろうとする柱・富岡義勇に、泣きながら妹を助けてほしいと嘆願する竈門炭治郎を、義勇はこう叱責します。
「生殺与奪(せいさつよだつ)の権を他人に握らせるな!」
大ヒットした作品ですから観た人も多いと思いますが、なかでもこのセリフは会社で居場所を失いつつあるミドルの心に突き刺さったのではないでしょうか。
思えば、日本のサラリーマンは生殺与奪の権を会社に握られていました。今こそ、それを自分の手に取り戻すべきときです。
では、何をしたらいいのか。
「やりたいこと」を見つけるのです。「天職」に出会うのです。それこそが自分のキャリアのオーナーシップを握り、幸せな第二の職業人生を送るために最も大事なものなのですから。
しかし、自分でキャリアビジョンを描いた経験がないミドルが、ゼロからやりたいことを見つけるのは簡単なことではありません。
あまり深く考えずにとりあえずで決めてしまうとあとで方向転換することになるリスクが高すぎますし、かといって、じっくり時間をかけて考えれば正しい答えが見つかるというものでもありません。そもそも頭の中だけで考えても答えの出にくい問題です。
そこで、私が提案するアクションが「学び」です。まずは興味が惹かれる分野に関して学んでみるのです。学ぶという行為、学びに付随する体験は、「やりたいこと」を実感をもって知るためには非常に効果的だからです。
※全文はリンク先で