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3月の就職活動本番を前に、2023年卒学生の準備状況はどの程度進んでいるだろうか。就職情報会社のディスコが発表した調査結果によると、志望業界が「明確に決まっている」学生は34.1%。志望業界の1位は、「インターネットサービス」であることが分かった。
●「IT業界」に人気が集まる
1月1日時点で志望業界が「明確に決まっている」(34.1%)と答えた割合は、21年同期調査(32.0%)と比較して2.1ポイント上昇した。一方、「決まっていない」と答えたのは25.2%で、21年同期(23.1%)を上回り、20年11月後半に実施した調査(23.0%)よりも増加している。
同社では「業界を絞らずに活動を進める層が増えている可能性があるほか、インターンシップなどで企業と接点をもつ中で、志望業界を見直す学生も出てきている」と分析している。
志望業界で最も多いのは「情報・インターネットサービス」(20.8%)で、2位は「情報処理・ソフトウェア」(19.0%)。21年調査に引き続き「IT業界」に人気が集まっている。3位の「銀行」(16.4%)は文系学生のポイントが高く、特に文系男子の3割超(31.6%)が選んでいる。
理系学生はITのほか製造業が上位に多く、理系女子は「医薬品・医療関連・化粧品」が最多だった。
●企業選びで重視するポイント
就職先企業を選ぶ際に最も重視するポイントは「将来性がある」(48.6%)で、2位の「給与・待遇が良い」(43.3%)とともに4割超が選択した。3位の「福利厚生が充実している」(28.8%)は、2年前(31.8%)に比べややポイントが減少した。
「業績・財務状況が良い」もポイントを下げている(30.9%→24.5%)ことから、「コロナ不況と言われる中で、足元の業績にとらわれない学生もいるのだろう」(同社)としている。
ポイントが増えた項目は、「社会貢献度が高い」(23.0%→28.1%)、「希望の勤務地で働ける」(15.5%→22.4%)などだった。
23年卒の学生からは「事業の将来性に加え、社会貢献性が高ければ、そのぶん働く上でのモチベーションになり、がんばれると考える」(文系男子)、「ワークライフバランスをとても重要視している。自分だけでなく、家族や友人を大切にできる環境で働きたい」(理系女子)といった声が挙げられた。
●魅力的だと思う働き方
「仕事を通した成長」「柔軟な働き方」「多様性のある職場環境」が企業選びにどの程度影響するかを聞いたところ、「仕事を通して成長できること」は、51.2%が「かなり影響する」と回答した。「ある程度影響する」と合わせて9割(92.1%)を超える。
「柔軟な働き方ができること」も、「かなり影響する」「ある程度影響する」の合計が9割を超え(90.5%)、21年調査と比較すると「かなり影響する」が15ポイント増加した。
「多様性のある職場環境であること」は、3項目の中では1番ポイントが低いものの、「影響する」と回答した学生は7割(77.7%)を超えた。
魅力的だと思う働き方は「フレックスタイム制度」が最も多く、7割強(74.8%)が選んだ。コロナ禍で注目された「在宅勤務」は、20年調査(36.7%)、21年調査(47.2%)、22年調査(50.1%)とさらに増加した。