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阪神D2位・鈴木 佐藤輝、近本に〝宣戦布告〟 内角をえぐりまっせ!
先輩、エグります! 阪神の新人合同自主トレ第2クールが13日、鳴尾浜でスタート。ドラフト2位の鈴木勇斗投手(21)=創価大=は2月1日から始まる春季キャンプでの紅白戦で佐藤輝明内野手(22)、近本光司外野手(27)の内角を攻めることを宣言。開幕ローテ入りへ、アピールする。
寒空の鳴尾浜で、鈴木が熱く燃えていた。佐藤輝&近本に〝宣戦布告〟した。12日にキャンプの日程が発表され、3日までの第1クールで紅白戦が予定されている。そこで攻めまくる!
「佐藤輝明さんとか、近本さんとか、左打者も右打者もたくさんいいバッターがいる。抑えたらアピールになる。内(角)の勝負も必要となると思うので、どんどんチャレンジしていきたい」
1軍キャンプ行きは内定している。実戦相手に選んだのは昨季チーム最多の24本塁打を放った佐藤輝と、セ・リーグ最多安打(178安打)の近本。目標とする開幕ローテの〝踏み台〟にする。
最速152キロを誇る。それだけでも左打者からすれば脅威で、大学時代は外角中心で抑えられたという。「どちらかというと得意」と鈴木は自信をもつが、最高峰のプロの世界で、今まで通りでは通用しないことも分かっている。「外ばかりだと簡単に打たれてしまう」。ライバル球団と対峙するためには、まずは紅白戦で、自軍の選手を抑えなければいけない。
昨年の新人で10勝をマークした伊藤将もデビュー戦となった2月7日の紅白戦で1回無安打無失点。2Kのうち、左の小幡から奪った見逃し三振が圧巻。針に糸を通すような制球力で首脳陣にインパクトを与えた。
常に左殺しを期待されるのは左腕の宿命。それを分かっているからこそ、鈴木は「シュート系の球を習得したい」という。1月末までコーチ陣からの指導を受けられないとなれば担当スカウトの吉野誠氏に質問。2003年に貴重な中継ぎとして活躍した左腕から、変化球を教わっている。
「キャンプに入ってからも1日目から、しっかり自分の存在を示していけたら。今持っている真っすぐとか、変化球とかをいろいろ試して。思い切って勝負していって、打たれたら反省していけばいいと思っている。真っ向勝負していきたい」
今季の先発ローテ争いは青柳、秋山、ガンケル、西勇らハイレベルな戦いが予想される。攻めて、攻めて、食い込む。(菊地峻太朗)
■鈴木 勇斗(すずき・ゆうと)
2000(平成12)年3月17日生まれ、21歳。鹿児島県出身。小4で野球を始める。日吉中では串木野黒潮に所属。鹿屋中央高では2年秋からエースも甲子園出場はなし。創価大では3年秋に4勝を挙げてチームをリーグ優勝に導きMVP、最優秀投手賞などを獲得。最速152キロ。球種はスライダー、カーブ、チェンジアップ。22年D2位で阪神入団。174センチ、83キロ。年俸1200万円。左投げ左打ち。背番号「28」
■虎の先発投手事情
昨季13勝の青柳を筆頭に秋山&伊藤将(ともに10勝)、復活にかける西勇にガンケル、ウィルカーソン(ドジャース3A)らが続く。藤浪も先発への強いこだわりを見せており、左腕では高卒3年目の及川も先発に挑戦。高橋は左肘のクリーニング手術明けで合流時期は不透明。西純や昨季ファーム9冠の村上ら若手もローテ入りを狙う。