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脱北者男性が北朝鮮に逃げ帰る、韓国での苦しい境遇が浮き彫りに―独メディア
2022年1月9日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、北朝鮮から韓国に逃げた脱北者が38度線を越えて北朝鮮に逃げ帰る事例が発生して注目を集めたと報じた。
記事は、1日に38度線を越えて北朝鮮領内に入った30代の男性について、20年11月に同じ地点で北朝鮮から韓国領内に進入した脱北者であり、韓国では清掃員として社会の底辺で生活していたことを韓国当局が認めたと紹介。北朝鮮のスパイである可能性は低いものの、韓国における脱北者の苦しい生活に再び世間の注目が集まったと伝えた。
その上で、韓国国内では昨年9月時点で約3万3800人の元脱北者が定住しており、その大部分は北朝鮮国内での貧困や迫害から逃れるために大きな危険を冒し、中国を経由して韓国にやってきたとする一方で、韓国統一部が明らかにしたデータによると、元脱北者の約56%が低所得者で、25%近くが国からの生活保護を受けており、その割合は一般の韓国人の6倍に上ると伝えた。
また、統一部の情報では12年以降で北朝鮮に戻ったことが明らかになっている元脱北者はわずか30人となっているものの、元脱北者や活動家は「知られていないケースがもっとある可能性がある」との指摘が出ていること、ソウルにある北朝鮮人権・社会研究センターが先月発表した調査では、調査を受けた407人の元脱北者のうち約18%が家が恋しい、経済的に苦しいといった理由により北朝鮮に戻りたいと考えていることが明らかになったことを紹介している。(翻訳・編集/川尻)
提供元:レコードチャイナ
(最終更新:2022-01-10 13:11)
https://www.oricon.co.jp/article/1744943/