あわせて読みたい
韓国高速鉄道KTXの脱線事故、車輪一つないまま3キロ走行していた
2022年1月6日、韓国・KBSは、5日に起きた高速鉄道KTXの脱線事故について、当初考えられていた「外部からの衝撃による脱線ではない可能性が高くなった」と報じた。
中部・忠清北(チュンチョンプク)道で5日昼ごろ、ソウルから釜山(プサン)へ向かっていた韓国高速鉄道KTXの車両の一部が脱線する事故が発生した。乗客の証言によると、当時、爆発音のような音がしたという。車両の窓にはひびが入り、トイレも激しく損傷していたという。
当初、列車は止まる直前に通過した永同(ヨンドン)トンネルの中で何かにぶつかり、その衝撃で事故が起きたとみられていたが、調査の結果、外れた車輪が列車の停止地点から3キロメートル手前の梧灘(オタン)トンネルで見つかったという。さらに、梧灘トンネルの手前で列車の破片や脱線の痕跡が見つかっており、既に車輪に問題が生じた状態でトンネルを通過中、車輪が外れたものと推測されるという。
列車はその後、乗客が異常を感じだした永同トンネルを通過してから停止している。記事は「少なくとも3キロメートル程度、車輪が一つない状態で走行していたことになる」と指摘している。時速300キロメートルに達するかという状況で異常の兆候がみられたため非常制動装置が作動し列車が停止したとみられるという。
今後は車輪そのものの不良か、線路に問題があったかを調べる方針だと伝えられた。
この記事に、韓国のネットユーザーからは「結局、予測不可能な偶発事故ではなく、整備不良が原因だったってことか」「300キロで走る列車が死傷者なく安全に停止したのは奇跡だ」「本当に大事故になるところだった。これを機に整備を徹底し、二度と事故がないようにしてもらいたい」「一歩間違えば、最悪のKTX事故として記録されるところだった。車輪の一つもまともに作れないなら日本製かドイツ製を輸入すべきだ」「列車の老朽化のせいじゃないか。新しい物に替えなよ」「先週、KTXに載ったけど、車両の振動がひどくて乗り物酔いするほどだった。この記事を見て、同じ車両だったんじゃないかと思ったくらいだ。老朽化しているうえに整備も行き届いてないのでは」などの声が寄せられている。
また、記事に対する「制動がかかったら、列車が止まるまで3キロくらい走行するのは普通だよ。車のように急ブレーキは利かない」などの意見も見られた。(翻訳・編集/麻江)