【韓国】10年論争、対馬の仏像･･･「本物かの確認から」

（動画=YouTube）
https://youtu.be/og6HvlHFkDM

＜アンカー＞
窃盗犯が盗んできた日本の仏像に対して浮石寺（プソクサ）が所有権を主張しながら、仏像の返還をめぐって10年近く論争が起きています。

この仏像自体が本当ではなく、偽物という新たな証拠が出ました。

カン・ソラ記者が報道します。

＜記者＞
高麗（コリョ）時代の仏像、銅造観世音菩薩坐像です。

去る2012年、韓国人の窃盗犯が日本・対馬島（テマド=対馬）の観音寺で盗み、釜山（プサン）港を通じて持ち込みました。

馬山（マサン）の一冷凍庫で発見されて回収された後、（韓国）国内で保管していますが、日本への返還問題が10年間も物議を醸しています。

浮石寺が、倭乱（文禄・慶長の役）の際に盗まれた我が方所有の仏像だとしながら訴訟を起こし、1審で勝訴して来月に控訴審の判決が予定されました。

ところが密搬入当時に仏像を偽物と判定した鑑定委員が、これを裏付ける新たな証拠を提示しました。

裁判部は仏像の中から出た書類を基に、浮石寺の本物であると判断しましたが、この書類自体が偽造という可能性が高いというのです。

＜ムン・ヨンスン（元文化財庁・釜山文化財鑑定委員）＞
「その（書類）内容を詳しく見れば、書体から文章と用語、全て間違いだらけです。結縁文という用語自体、高麗時代に使われていなかった用語で･･･」

また、仏像製作当時に差し込まれたネジが発見されましたが、我が国でネジが使われたのは19世紀という主張です。

模造品の可能性が高いだけに、裁判を先送りにして、公聴会を通じて真偽の確認からすべきだという声が出ている理由です。

日本がこの仏像の返還を巧みに利用しているという解析もあります。

＜カン・ソクファン（釜山草梁倭館研究会）＞
「日本で極右団体が嫌韓の良い素材として、対馬島の仏像問題を利用しています。韓国で（行っていた）日本にある約6万点に対する文化財返還運動が、この仏像のために中断になっている状態で･･･」

日本の観音寺が裁判への参加を主張して、裁判が来月に2か月延期された中、所有権の判決控訴審がどのような結論になるのか注目されます。

KNN、カン・ソラでした。

KNN（韓国語）
http://www.knn.co.kr/248106