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大学倒産時代(だいがくとうさんじだい)とは、日本国内において将来多くの大学が経営に行き詰まり倒産するという主張である。2005年頃から各種メディアで継続的にこの旨の主張が取り上げられているが、現在において、実際に多数の大学が倒産した事例はない。 大学倒産時代が発生する主な原因は少子化が挙げられてお
4キロバイト (646 語) – 2021年9月30日 (木) 07:32
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◆私立大学の深刻な財務状況
私立大学が、本格的な「倒産」時代を迎えようとしている。
文部科学省が、日本私立学校振興・共済事業団(以下、私学事業団)の調査結果(2020年度)を紹介しているが、
599大学のうち222校で財務状況(事業活動収支差額比率)がマイナスだ。
とりわけ、地方の中小大学が悪化しており、43.3%にあたる145校が赤字だ。このうち、マイナス幅「20%以上」は53校に及ぶ。
同じく都市の中小大学も36.0%にあたる73校が赤字で、うち「20%以上」のマイナスとなったところが30校だ。
財務省の資料によれば、2019年度決算の状況のまま推移したならば、約2割にあたる121の学校法人が将来的に資金ショートを起こす恐れがあるという。
こうした状況を招いている大きな理由は、入学者の定員割れだ。
とりわけ、2021年度入試は深刻であった。私学事業団の「私立大学・短期大学等入学志願動向」によれば、
4年制大学の入学定員充足率(入学定員に占める入学者の割合)が初めて100%を下回り、99.81%となったのだ。
定員割れしたのは277校(前年度比93校増)で、大学全体に占める割合は15.4ポイント増の46.4%となった。これは、2008年度の47.1%に迫る水準である。
277大学のうち、充足率60%台が34校、50%台が6校だ。「50%未満」という危機的な大学も7校あった。
私立大学全体で100%を割り込んだのは、コロナ禍の影響が主要因である。志願者数が前年度より53万3353人も減ったからである。
率にして12.2%もの大幅減少だ。経済活動の停滞に伴い保護者の収入が少なくなり、受験生に併願校を減らしたり、
受験そのものを断念したりする動きが広がったのである。これまで日本人受験生の目減り分を穴埋めしてきた留学生も、来日が難しくなったことで大きく減った。
地方からの受験生が多い東京都の私立大学も例外ではなかった。一部の人気校が数字を押し上げたことにより定員充足率の平均は100.8%を保ったものの、
3分の1にあたる39校が定員割れした。オンライン授業が長期化したことで「高い下宿代を払ってまで東京の大学に行く意味がない」と考えた受験生や、
感染確率の高い東京圏を敬遠した受験生が多かったとみられる。
◆人口減少なのに定員増?
コロナ禍以外にも要因はあった。2021年度に大幅な入試改革が予定されていたために、前年度の受験生には浪人を避けようとする人が多かったのだ。
このように2021年度入試は特殊な要因が重なって例年以上に定員割れが拡大する結果となったが、
中長期的に考えると状況はさらに悪化しそうだ。長年の出生数の減少による影響で、今後18歳人口がハイペースで減り続けるからである。
文科省の資料で18歳人口の推移を確認すると、1992年度の204万9000人がピークだった。
2020年度は約116万7000人にまで減っているが、2040年度は約88万人になる見通しだ。これから20年で現行より25%ほど減るのである。
しかしながら、問題はこれにとどまらない。2021年度入試において入学定員が、前年度より4150人増えていた。
文科省が、18歳人口が減少することを知りながら、大学新設や入学定員増を認め続けてきたことが原因である。
財務省の資料が1992年と2020年を比較している。18歳人口は43.0%減ったが、大学数は384校から615校へ1.60倍、
入学定員は35万6000人から49万1000人へ1.38倍となった。これでは定員割れが拡大するのも当然である。
(続きはソースにて)
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/90081