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中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復 トランプ政権には追い風
中国は、パナマ政府が香港系コングロマリット、CKハチソンが持つパナマ運河近郊の港湾の運営権を取り消したことへの報復として、中国の国有企業に対し、パナマでの新規事業計画を停止するよう指示した。事情に詳しい関係者の話として、ブルームバーグが報じた。
パナマ最高裁は1月29日、中国がパナマ運河を支配していると主張してきたドナルド・トランプ米大統領にとって追い風となる判断を下した。トランプの主張は中国とパナマの双方が否定している。
中南米では、大規模なインフラ投資を通じて中国が存在感を拡大している。米政府はその影響力を懸念し、抑制を図ってきた。
米国は1999年にパナマ運河一帯の管理権をパナマに移譲したが、現在も運河の最大の利用国だ。全長約51マイルの水路を毎年通過する世界貿易量は、推定で約2700億ドル、全体の約5%に上る。米海軍の艦船も、太平洋と大西洋の間を移動する際にはこの運河を利用している。
ブルームバーグの情報筋によると、今回の中国の取引停止によって、数十億ドル規模の投資が失われる恐れがあるという。関係者が匿名を条件に語った。
■パナマからの輸入規制も?
中国の税関当局も、コーヒーや豆類を含むパナマからの輸入品に対する検査を強化しているという。
報道されている取引停止措置は最高裁判断に対する報復措置の一環かどうかを問われ、中国外務省の林剣報道官は2月6日、次のように答えた。「中国はパナマの港湾問題に関する立場を繰り返し表明してきた。その立場は明確だ。具体的な状況については中国当局に問い合わせてほしい」
中国の香港・マカオ事務弁公室は3日、今回の裁判所判断を信義違反だとし、パナマは「大きな代償を払うことになる」と警告していた。また、この判断はトランプの圧力によるものだと非難した。
CKハチソン傘下で港湾を運営するパナマ・ポーツ・カンパニー(PPC)は、2021年にバルボア港とクリストバル港での事業について25年間の契約延長を認められていた。しかし昨年、パナマ会計検査院長は不正を理由に、国益を損なう利権の無効化を求める訴訟を起こしていた。
パナマ・ポーツ・カンパニーは3日、プレスリリースで次のように述べた。
「PPCとその投資家は、インフラ、技術、人材育成に多額の投資を行ってきた。その規模は、パナマ国内の他のどの港湾運営会社をも上回る」
■「脅しは効かない」とパナマ
「これらの投資は、直接・間接に数千人の雇用を生み出し、世界有数の海運会社を引きつけてきた。その結果、国際的に認知された港湾・物流拠点としてのパナマの地位が確立され、国全体に前向きな影響をもたらしてきた」
米国務省の報道官は本誌に次のように語った。
「我々は、特に中国共産党と関係する企業がパナマ運河周辺で影響力を持つことを引き続き懸念している。その点、一帯一路構想から離脱し、PPCの利権に対する監査を行うなど、中国共産党の影響力を抑制しようとするパナマの姿勢は評価できる」
PPCはパナマ政府を相手取り、国際仲裁の手続きを開始したと明らかにした。
中国政府からの批判に対し、パナマのホセ・ラウル・ムリノ大統領は5日の記者会見で、「これ以上緊張がエスカレートしないことを望む」と述べる一方、「パナマは尊厳ある国であり、地球上のいかなる国からの脅しも受け入れない」と述べた。
パナマ当局は2月初め、ターミナルでの混乱を最小限に抑えるため、デンマークの物流企業マースクの現地子会社が支援に入る用意があると明らかにした。
2/15(日) 20:16 ニューズウィーク日本版
https://news.yahoo.co.jp/articles/2a04703694d43acc5a4a16ef5e4373975a5b3376




