【注目】どういうことだ⁉ 日本の受験を支えた大学入試センターにある異変が・・・

【注目】どういうことだ⁉ 日本の受験を支えた大学入試センターにある異変が・・・

曜日の2日間にわたって行われていた、日本の大学の共通入学試験である。かつての国公立大学共通第1次学力試験が大学共通第1次学力試験と改められ、さらに改称され大学入試センター試験となった。2020年度の試験をもって廃止され、これに代わって2021年度より大学入学共通テストが実施されている。
133キロバイト (20,446 語) – 2021年12月10日 (金) 03:02
コロナ禍による世帯収入減と少子高齢化が主な原因ではないでしょうか。

1 七波羅探題 ★ :2021/12/13(月) 11:53:19.86

日経ビジネス2021.12.9
https://business.nikkei.com/atcl/plus/00012/120600009/

大学入学共通テストを実施している独立行政法人、大学入試センターの収益が悪化している。2019年度と20年度の決算報告書では収支が赤字に転落。さらに今年4月、有識者会議からは「共通テストを継続的・安定的に実施していくこと自体が危機的状況にある」と指摘された。要因の一つは共通テストの志願者が減少していることだ。人口減少に加えて、国公立大学で総合型選抜(2020年入試までのAO入試)の定員が拡大していることが収支悪化につながっている。連載の最終回は、長年にわたって大学入試を支えている大学入試センターの現状について考えてみたい。

大学入学共通テストを実施している独立行政法人、大学入試センターは、東京大学駒場キャンパスの近く、東京都目黒区駒場にある。前身は、東京大学の1次試験を作成する組織だった。大学入試センターとして1977年に設置され、かつての共通1次試験から大学入試センター試験、そして21年入試で名前を変えた大学入試共通テストまで、40年以上にわたって大学入学志願者の基礎的な学習の達成度を測定する試験を実施している。

試験問題をつくっているのは、約430人の問題作成委員。各大学から派遣される大学教員や学識経験者らで構成され、年間約40日から50日程度、大学入試センターで業務にあたっている。さらに、試験問題を点検する約180人の大学教員らと合わせると、毎年約600人が問題作成に関わる。試験の目的は、難問や奇問を排した良質な問題を出題することにあり、実際に出題される問題は「完成度が高く、良問だ」と大学や高校の関係者からも評価されている。

ところが、財政的には苦境に立たされている。大学入試センターの決算報告書によると、19年度の収支は約1億600万円の支出超過。20年度も1億4000万円の支出超過で、2年連続で赤字に陥っているのだ。

この赤字には理由がある。19年度は前年度の補正予算で措置されていた大学改革推進に関する補助金7億3100万円を、繰り越して支出したことが要因になった。また20年度は、導入を見送った記述式試験問題の採点と英語学部試験の成績提供システムを受注した業者に対して、5億8900万円の補償を行ったためだ。

とはいえ、この特殊な事情を除いても、財政基盤は脆弱な状況にある。その大きな理由は志願者の減少だ。大学入試センターは、補助金などを除いた自己収入の9割を検定料収入に頼っている。しかし、センター試験の志願者は03年の60万2887人がピークで、58万2671人だった18年以降は年々減少。21年入試の共通テストでは53万5245人にまで減少した。

さらに、22年1月に実施される共通テストの確定志願者数は前回よりも4878人減少し、53万367人となったことが12月7日に明らかになった

志願者が減少している背景の一つには、18歳人口の減少がある。20年に116万7000人だった18歳人口は、今後も毎年2万人から3万人が減少する見通しで、共通テストの志願者も比例して減っていくとみられる。

もう一つは入試の多様化だ。本連載の前回記事で触れたように、私立大学だけでなく、国公立大学でも総合型選抜を利用する大学が急増していることがある。

私立大学を専願している受験生が共通テストを積極的に受けることはないため、減少に歯止めはかからないとみられているのだ。

■「共通テストの継続的・安定的な実施は困難」
大学入試センターの財政難については、有識者会議である運営審議会将来構想ワーキングチームが20年6月から21年3月にかけて議論してきた。21年4月に公表された「議論のまとめ」の冒頭には、厳しい現状を表す言葉が書かれている。

「喫緊の課題として、今後、共通テストの志願者の減少が続くことが予想され、主として志願者からの検定料収入により運営されている大学入試センターにおいては、現状の財政構造のままでは、極めて公共的な性格を持つ共通テストの継続的・安定的な実施が困難になることが明らかである」

この「議論のまとめ」では、このまま検定料引き上げなどの対応を行わない場合、21年度から始まる第5期中期目標期間において、毎年十数億円の赤字が新たにに発生し、23年度には最大約17億円の赤字が発生する試算があることを明かしている。その上で「既に現時点においても、共通テストを継続的・安定的に実施していくこと自体が、危機的状況にある」と警鐘を鳴らし、収入の確保や経費削減、国からの公的支援の必要性などを提言した。

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