2025年12月7日放送、日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』第9話。
視聴後の第一声は、言葉にならず、ただただテレビの前で頭を抱えるしかありませんでした。
おそらく、日本中の視聴者が同じ叫びを上げたのではないでしょうか。
「9話にして、ここでこのアクシデントは悲惨すぎる……!!」
物語はいよいよクライマックス。年末のグランプリ「有馬記念」へ向けてボルテージが最高潮に達するはずのこの回で、まさかこれほどの絶望が描かれるとは。
今回は、あまりにも残酷な「光と影」の対比、そして絶望の淵で見せた耕一(目黒蓮)の覚醒した神演技について、あふれる感情のままに徹底レビューします。
9話序盤から絶体絶命…天皇賞(秋)の悪夢
ライバルである山王展之(中川大志)率いる「ソーパーフェクト」を倒すため、あえて挑んだ古馬の最高峰・天皇賞(秋)。
レース中盤までの手応えは完璧でした。直線の坂を駆け上がり、栄光への扉が開くと思ったその瞬間、悲劇は起こりました。
残酷すぎる診断結果
他馬のアクシデントに巻き込まれる形での、激しい落馬。
画面越しにも「あっ」と息を呑むようなリアルな描写でしたが、その後の診断結果は、我々の想像を絶するものでした。
- 騎手・翔平:くるぶしの複雑骨折(全治4ヶ月)
- ロイヤルファミリー号:脚の骨折に加え、角膜実質膿瘍(目の病気)の発覚
全治4ヶ月と半年。これは単なる「有馬記念の欠場」を意味するだけではありません。
競走馬にとっての半年、そして視界を奪う目の病気は、事実上の「引退勧告」に等しい絶望的な状況です。
目黒蓮が「化けた」!静寂の中に燃える青い炎
今回の第9話は、間違いなく俳優・目黒蓮のターニングポイントと言える回でした。
正直に告白しますと、ドラマが始まった当初、私は「耕一」というキャラクターを、感情の起伏が少ないクールな御曹司だと思っていました。しかし、それは大きな間違いでした。
魂が震えた「家族」の定義
厩舎で傷ついたロイヤルファミリーの顔を拭きながら、静かに、しかしドスを利かせた声で放ったこのセリフ。今思い返しても鳥肌が立ちます。
「こいつの名前は『ファミリー』です。
傷ついたからって見捨てるようなら、最初から家族なんて名乗らない」― 耕一(目黒蓮)
この一言に、亡き父・耕造(佐藤浩市)から受け継いだ「覚悟・責任・情熱」のすべてが凝縮されていました。
一見クールな仮面の下で、マグマのように煮えたぎっていた「勝ちたい」という執念。
目黒蓮さんが見せたあの表情は、単なる「演技」の枠を超え、役そのものが憑依したかのような凄みがありました。
「奇跡は甘え」ヒール役・中川大志の圧倒的説得力
主人公たちが泥臭い絆で結ばれる一方で、冷徹なヒール・山王展之(中川大志)の存在感もまた、このドラマを最高傑作へと押し上げています。
記者会見で「ロイヤルファミリーの奇跡の復活を信じるか?」と問われた際の彼の返答。これがまた、ぐうの音も出ないほどの正論であり、名言でした。
「奇跡なんて言葉は、準備不足の人間が使う甘えだ。
……僕は、1ミリの誤差も許さない『必然』しか信じない」― 山王展之(中川大志)
しびれました。ここまで真逆の哲学をぶつけられると、もはや清々しさすら感じます。
中川大志さんの、あの温度のない冷たい瞳と、計算され尽くした所作。彼が冷水を浴びせ続けるからこそ、その対立構造がより際立つのです。
タイトル「鐙(あぶみ)」に込められた本当の意味
そして忘れてはいけないのが、兄貴分である栄治(妻夫木聡)の優しさです。
今回のサブタイトル「鐙(あぶみ)」は、騎手が足を乗せる馬具のこと。
落馬して怪我を負い、「僕が鐙を踏み外したせいで…」と自分を責める翔平にかけた栄治の言葉が、本作のテーマを象徴していました。
「鐙(あぶみ)は外れたんじゃない。俺たちが支えきれなかったんだ。
……だから翔平、お前が謝るな」― 栄治(妻夫木聡)
ここで涙腺が崩壊した方も多いのではないでしょうか。
「鐙」とは、単なる道具のことではなく、「チームとしての支え」のメタファーだったのです。
最終回直前!奇跡は必然を越えられるか
どん底まで落ちたチーム・ロイヤル。しかし、耕一の目は死んでいませんでした。
そして予告で一瞬映った、あの世界的名手(ルメール騎手!?)の姿……。
「奇跡」を否定する最強の王者に対し、「家族の絆」はどこまで食らいつけるのか。
次週、いよいよ運命の有馬記念のゲートが開きます。











目黒くんの演技、回を増すごとに凄みが増してて怖いぐらい。来週最終回とか信じられない…ロス確定。 #ザ・ロイヤルファミリー #目黒蓮