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【宇宙強国を目指す韓国】 次なる課題は「発射コスト削減」…次世代ロケット開発で2032年の月探査へ
【12月03日 KOREA WAVE】韓国の純国産ロケット「ヌリ号」が4回目の打ち上げに成功し、計13基の衛星を宇宙へ届けた。
これにより、韓国は宇宙輸送能力を再び証明し、宇宙強国としての地位を確固たるものにしつつある。
11月27日未明に実施された4回目の打ち上げでは、「次世代中型衛星3号」および12基のキューブサット(超小型衛星)を搭載。
過去最多の衛星搭載ながらも、すべての衛星分離に成功した。
また、今回の発射は民間企業への技術移管が初めて適用されたケースであり、新たな宇宙産業エコシステムの幕開けともいえる。
ヌリ号の技術は実証されたが、韓国が真の宇宙強国へと進むにはまだ課題が残る。
最大の課題は「発射コストの削減」と「継続的な打ち上げによる信頼性向上」だ。
現時点で、ヌリ号の発射コストは1kgあたり2~3万ドルとされており、
スペースXの再使用型ロケット「ファルコン9」(1kgあたり2000〜3000ドル)の約10倍に上る。
韓国政府は現在、再使用可能な次世代ロケットの開発に着手しており、これにより発射コストを10分の1に抑えることを目指している。
元々、一次使用型として計画されていた次世代ロケットは、今後「メタン燃料を使用した再使用型発射体」として開発される。
宇宙航空庁のパク・スニョン発射体プログラム長は「発射コストの競争力は“何度も打ち上げ可能”という能力にある」と述べ、「ファルコン9が年間150回以上打ち上げられるように、スケールメリットが重要だ」と強調した。
韓国の次世代ロケットが完成すれば、ヌリ号の10分の1以下のコストで打ち上げ可能になりそうだ。
次世代発射体のもう一つの目標は、「2032年の月面着陸」だ。韓国政府は▽2030年:月周回軌道投入の性能検証
▽2031年:月着陸技術の検証ミッション▽2032年:本格的な月面着陸――のスケジュールを立てている。
2025年12月3日 13:00
https://www.afpbb.com/articles/-/3612002






