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【韓国基地から中国を攻撃】台湾有事は日本の問題ととぼけていた韓国人は… 在韓米軍司令官の宣言が突きつけた踏み絵
・「日中対立で漁夫の利」と小躍り
要は「韓国は中国やロシアを封じ込めるための強力で貴重な軍事拠点である」と強調したのです。軍事上の韓国観の大きな転換です。
米国は中国を主要敵と定め、台湾有事に着々と備えています。その中で韓国は米国の防衛線の外側にあるかのように扱われてきました。
有事の際、韓国に駐屯する米陸空軍はグアムなど南方に移動して中国の台湾侵攻を牽制する――といった作戦が公然と語られてきました。つまり、韓国は「見捨てられ」かかっていたのです。
ブランソン司令官はそれを一転、韓国は敵の喉元に突き付ける匕首に活用できる、と主張したのです。
米韓同盟は、ブランソン構想により首の皮一枚でつながるか、といった感じです。
もちろん「見捨てられ」は韓国側に責任があります。米国と肩を並べて中国と戦う姿勢を放棄したからです。
日本の高市早苗政権は「台湾有事は日本有事」との認識の下、中国の侵攻に備えています。
一方、韓国では「台湾有事は韓国と一切関係ない。米軍と一緒に戦う役割は日本に任せておけばいい」が普通の認識です。
米軍の南方転進構想は当然の結果でした。
ちなみに、高市首相の台湾有事を巡る国会答弁に怒った中国政府が訪日観光客を減らすなど嫌がらせを始めたことを報じたハンギョレの見出しは「中国で日本行き団体旅行キャンセル相次ぐ…韓国が漁夫の利」(11月19日、日本語版)でした。
日本行きをあきらめた中国人が韓国に来る、と小躍りしたのです。韓国語版の見出しを直訳すると「中国で日本行き団体旅行キャンセル相次ぐ…反射利益を享受」(11月18日)です。
・「烏山」は強力な対中威嚇カード
――韓国にすればブランソン構想は朗報ですね。
鈴置:痛し痒しです。確かに「見捨てられ」は避けられます。しかしブランソン構想によれば、韓国が中国やロシアへの攻撃拠点になるのです。韓国がこれを認めれば、台湾有事が発生する前から米中二股外交が崩壊します。ブランソン司令官は具体的な中国攻撃のための発進基地にも言及しているのです。
・中国政府からすれば、[キャンプ・ハンフリーと同じ平沢(ピョンテク)市にある]烏山(オサン)空軍基地などに駐留する米軍は遠方の脅威ではなく、中国の内外に影響を及ぼす身近な能力に映る。
烏山空軍基地から戦闘爆撃機が飛び立てば、北京まで1時間もかかりません。海上自衛隊のある提督は「烏山基地が存在するだけで人民解放軍は大きな負担を強いられる。この基地から飛んでくる米軍機への対処法を常に検討せざるを得ないからだ」と、昔から烏山基地の戦略性の高さを語っていました。
ところが米中対立が激化するにつれ、韓国の歴代政権は――ことに左派政権は有事の際にも北朝鮮以外の敵に在韓米軍を投入することに反対の姿勢を打ち出しました。米軍からすれば、中国を圧迫する烏山カードを無効化されそうになったのです。
それだけではありません。台湾有事の際に在韓米陸軍をグアムなどに派遣して中国を牽制するのさえ韓国は嫌がるようになりました。
中国の圧力からです。そこで米国は韓国に対し、「同盟の現代化」と称して在韓米軍の自由な運用――戦略的柔軟性への了解を繰り返し求めてきました。
ーここから後略ー
・「同盟の現代化」を呑ませたトランプ
・韓国も中国から報復攻撃
・保守系紙も「発進基地」にはNO
・中国による支配に慣れ
・韓国は日中間の空母
・原潜承認はタダではなかった
・NPT違反と言いだした中国
・米韓同盟はいつまで続くか
・音無しの朝鮮日報
鈴置高史
全文はソースから
デイリー新潮 11/25(火) 17:01配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/4f0fb916225af82f99f18a7b776be2be565450af






